1990年ワイン - ヴィンテージ概観
1990年はフランス全域において「歴史に残る世紀のヴィンテージ」と最高評価されるヴィンテージの一つです。
ボルドー赤ワインでは1990年、春先から収穫期までの雨量は336mm、累計日中気温は3,506度。暑く晴れた日が終始続いた完璧な天候でした。7月の雷雨や9月の雨は、あまりに乾燥した夏にさらされた葡萄にとっては、むしろ成熟を促す恵みの雨だったようで、9月上旬に始まった収穫の時期も、葡萄の成熟に対して完璧なタイミングとなりました。収穫が早いメルロはもちろん、カベルネ・ソーヴィニヨンも十分に熟しました。収穫量も多く、非の打ち所のないヴィンテージとの評判が高いです。どのアペラシオンもよい出来栄えで、ソーテルヌは史上最高との評判も。少なくとも2010年を過ぎるまでは、そっとしておいたほうが良いでしょう。
ソーテルヌ、バルサック(ボルドー白甘口)の1990年物などは、貴腐ワインの特性上と併せ、それこそ世紀をまたいで熟成が可能といえるほどです。ただし、貴腐ワインは熟成すればするほど、あの何ともいえないスウィートな甘味は薄れますので、そこはお好みです。
ブルゴーニュも赤白ともに偉大なヴィンテージ1990年。20年が経過した今飲んでも、しっかりした構成のワインはどれも若々しすぎるほどのエキスを保っています。
ローヌもこれ以上は無理といえるほど素晴らしい出来の1990年。北部南部ともに偉大なワインがゴロゴロ誕生しました。
大衆的なアぺラシオンのロワールやアルザスにおいても1990は偉大なヴィンテージとなり、長熟スタイルとはいえないアぺラシオンにもかかわらず、そこそこ以上のワインは今でも十分おいしく飲めるでしょう。
ただし、ヴィンテージチャートは各機関によって評価にバラツキがあるものです。またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ作柄評価をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、各生産者が最終的に造り出すワインの出来とは随分と乖離していることも珍しくありません。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されたワインの評価は、各生産者やキュヴェの違いはもちろん、飲むタイミング(熟成期間)によりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。
1990年のワインは今年、成人祝いのプレゼントとして注目されるでしょう。しかし上記の通り世紀のビッグ・ヴィンテージで、しかもちょうど飲み頃に差し掛かっているタイミングも相まって、どうしても価格は高額になります。この素晴らしさはフランス全域のアぺラシオンに影響を及ぼしましたので、マイナーAOCの掘り出し物を上手く狙って購入するのが賢明です。
| 1990年の降水量 | 291mm(平年の75%) |
|---|---|
| 1990の積算温度 | 3438(平年の108%) |
| 30℃以上の日数 | 32日 |
| 収穫日 | 9/4~28日頃まで |
各ヴィンテージの概観
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| 1980 | 1981 | 1982 | 1983 | 1984 | 1985 | 1986 | 1987 | 1988 | 1989 |
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