1972年ワイン - ヴィンテージ概観
1972年のワイン・ヴィンテージ概観ですが、ボルドー(赤ワイン)は春先から収穫期までの雨量は331mmと至って標準的な降水量でしたが、真夏の8月は天気に恵まれず、この8月に集中して降った雨がブドウを水っぽいものにしました。9月は好天が続き、10月に収穫したシャトーがあるほどブドウに日差しを与える努力をしましたが、結局は累計日中気温が2,900℃と低く、ブドウが健全に成熟するには至りませんでした。はっきりいってオフ・ヴィンテージです。ただし、メドックでも特に砂利質土壌で水はけの良いグラーヴだけは、「まだマシ」といえるレベルで、ギリギリ標準から少し落ちるという評価ができます。
1972年、ボルドーで最も最悪のヴィンテージとなるのが貴腐ワインの銘醸地、ソーテルヌとバルサック(ボルドー白甘口)です。製法上、遅摘みとなる貴腐ワインはどうしても天候被害を一番受けやすくなるのです。1972年のワインは最悪のバッド・ヴィンテージ。
ボルドーが最悪だった1972年ですが、銘醸地として双璧をなすブルゴーニュにとっては良好なヴィンテージとなりました。ブルゴーニュの1972は、赤も白も良好で、特にコート・ド・ニュイの赤ワイン(ピノ・ノワール)は素晴らしいブドウが育ったようです。もちろん白も素晴らしいものとなりました。
ブルゴーニュのコート・ド・ニュイと同等に高い評価ができるのが、ローヌの1972年です。北部も南部も秀逸で、シラー及びグルナッシュともに優れたブドウが造られ、そして偉大なワインが産出されました。一流の造り手の上級キュヴェ・ワインは、今まさに飲み頃真っ只中だと思います。
ロワール1972は情報なし。アルザスはソーテルヌ・バルサックと同じくバッド・ヴィンテージ。最悪の出来だったようで、今となってはまったく価値はありません。固体自体がもうこの世には残っていないでしょうが。。
上記に1972年のワイン・ヴィンテージ評価を記しましたが、ヴィンテージチャートは評価付けする各機関によってバラツキがあり、特に1972年当時の情報は精度にかけるといえます。
またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ作柄評価をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、各生産者が最終的に造り出すワインの出来とは随分と乖離していることも珍しくありません。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されたワインの評価は、各生産者やキュヴェの違いはもちろん、飲むタイミング(熟成期間)によりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。
1972年のワインを、記念日やお誕生日のプレゼントにご利用の場合は、ブルゴーニュかローヌ、または品質劣化に強く、元々長期熟成を考慮して造られる甘口ワイン(リヴザルト、バニュルス、貴腐など)がお勧めです。
| 1972年の降水量 | 331mm(平年の86%) |
|---|---|
| 1972の積算温度 | 2900(平年の91%) |
| 30℃以上の日数 | 5日 |
| 収穫日 | 10/8~10/14日頃まで |
各ヴィンテージの概観
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