1964年のワインとヴィンテージ概観

1964 - 時をキザむ

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1964年ワイン - ヴィンテージ概観

1964年のワイン・ヴィンテージチャートですが、ボルドー赤ワインは大豊作の収穫量が多いヴィンテージでした。
夏はとても暑く、春先から秋の収穫期までの日中温度は累計で3327℃。これの気温は1961年を上回るものです。9月初めにはフランス農務大臣が「世紀のヴィンテージになる」と発言するなど、1964年は非常に期待されたヴィンテージだったのです。しかし10月8日に、フランス、ワイン関係者にとって大きな問題が起きてしまいました。それは豪雨です。この日に起こった豪雨と洪水が、偉大なヴィンテージになる可能性を一気に吹き飛ばしました。早熟で早摘みされるメルロとカベルネ・フランは、既に収穫を終えていたシャトーが殆どだったので問題はありませんでしたが、カベルネ・ソーヴィニョンは多くのシャトーが収穫の最中だったので影響を受けています。すでに収穫を終えていたグラーヴ、ポムロール、サン・テミリオンは被害を受けませんでしたが、それ以外のボルドー・ワイン・アペラシオンは世紀のビック・ヴィンテージから一転、今一つのヴィンテージとなりました。グラーヴ、サン・テミリオン、ポムロールは4つ星と高く評価できます。
ボルドー内でも、最も収穫の遅い貴腐ワインの銘醸地であるソーテルヌ、バルサック(ボルドー白甘口)の1964年はバッド・ヴィンテージ。残念なヴィンテージとなりました。ただし、貴腐ワインの特性上品質劣化リスクが低く、1964のオールド・ワインでも、それなりに飲めるワインは多くあると思います。

ブルゴーニュの1964年はごくスタンダードです。赤ワイン白ワインともに「普通」ですが、どちらかというと白ワインに軍配が上がります。それでも果皮の薄いピノ・ノワールや、繊細なシャルドネは、よっとここまでのオールド・ワインはリスクが高くなります。購入するならそれなりの出費を覚悟して、一流ドメーヌの上級キュヴェに限定しなければもう飲めないでしょう。

ローヌとロワールの1964は特記事項はありません。情報も殆どなく、スタンダードから少し弱いというところだと思います。

1964年のフランス・ワイン産地で、最も高い評価となるのがアルザスです。事実1964年には、アぺラシオン・アルザスから秀逸なワインが数多く造られました。

上記に1964年ヴィンテージ評価を記しましたが、ヴィンテージチャートは評価付けする各機関によってバラツキがあり、特に1964年当時の情報は精度にかけるといえます。

またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ作柄評価をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、各生産者が最終的に造り出すワインの出来とは随分と乖離していることも珍しくありません。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されたワインの評価は、各生産者やキュヴェの違いはもちろん、飲むタイミング(熟成期間)によりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。

 

1964年のヴィンテージワインを、記念日やお誕生日のプレゼントにご利用の場合は、品質劣化に強く、元々長期熟成を考慮して造られる甘口ワイン(リヴザルト、バニュルス、貴腐など)がお勧めです。スティル・ワインなら、ポテンシャルの高いワイン、ボルドー格付け1級や2級レベルなら安全に美味しく飲めますが、価格は相当高額となります。

1964年のボルドー地方の天候及び収穫日

1964年の降水量 339mm(平年の88%)
1964の積算温度 3327(平年の105%)
30℃以上の日数 31日
収穫日 9/28~10/6日頃まで

各ヴィンテージの概観

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