1958年のワインとヴィンテージ概観

1958 - 時をキザむ

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1958年ワイン - ヴィンテージ概観

1958年のワイン・ヴィンテージですが、厳しい年が多い50年代に漏れない、残念なヴィンテージの一つとなりました。

まずボルドー赤ワインの1958年は、とにもかくにも降水量の多さがすべてを物語っています。(1958年、多雨の影響はボルドー地方に限らず、フランス全土に悪影響を与えています。)春先から収穫時期までの積算雨量は497mmと大変な量で、これは平年の実に130%に迫ります。気温自体は平年並みに推移はしたのですが、これだけの多雨に見舞われた結果、特にメルロ種は全滅状態で、多くの生産者はカベルネ・ソーヴィニヨンの比率を増やすセパージュで対応したようです。
ポイント的には20点満点で11点と散々な結果。1958年のボルドー赤ワインは今や、価値のあるワインではありません。また辛口白ワインはさらに悪かったようです。
ソーテルヌおよびバルサックは14点。こちらは多雨による高湿度により、貴腐菌(ボトリティス・シネレアというカビ)が上手く発生したようですが、やはり日照量不足で凡庸なヴィンテージとなりました。

1958年、ボルドーと双璧を成す二大銘醸地ブルゴーニュの作柄はさらに悪く、多くのドメーヌは苦戦を強いられました。赤は10点、白は9点とすこぶる低評価。繊細さがウリのピノとシャルドネからして1958年物はもう酸化していて飲めないでしょう。

1958年のローヌはボルドー甘口白と同じく14点。悪いヴィンテージの中では最高得点を獲得しています。とはいってもスタンダードにも辿り着いていない凡作ヴィンテージ。他のアぺラシオン同様ローヌの1958年産も、現在ではやはり価値はありません。
ロワール、アルザスはさらに悪く、20点満点中12点。国際市場に向けて造られていなかった当時のこのACにおいて、詳細情報は見当たりません。

このように、1958年は甘口白、ローヌ赤を除くと完全なバッド・ヴィンテージという評価になってしまいます。ただし、ヴィンテージチャートは各機関によってバラツキがあるので妄信はできません。
またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ生育をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、シャトーやドメーヌが産み出すボトリングされたワインの品質とは随分と異なっていることも珍しくありません。
高品質なブドウでも、造り込みが悪ければろくでもない凡作となり、今一つのブドウでも、偉大な醸造家の手に委ねれば、人の心を動かしてやまない芸術作品が誕生するものです。

 

1958年のワインを生まれ年ヴィンテージとしてプレゼントに贈られるなら、発酵途中にアルコールを添加して造られる酒精強化ワインしか選択の余地はないでしょう。これらは、元々長期熟成を考慮して造られる甘口のデザートワインで、お値段も古酒としてはお手頃で、品質劣化にもめっぽう強く安心です。南フランスのACリヴザルトやバニュルスが有名です。

1958年のボルドー地方の天候及び収穫日

1958年の降水量 497mm(平年の129%)
1958年の積算温度 3142(平年の99%)
30℃以上の日数 18日
収穫日 9/6日頃~10/18日頃まで

各ヴィンテージの概観

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