1954年ワイン - ヴィンテージ概観
1954年のワイン・ヴィンテージチャートですが、この年はフランスワイン産地全域において、ブドウは上手く育ちませんでした。全体的にパッとしない50年代でも、1954年はワースト3に入るほどで、ヴィンテージの評価としては大変魅力にかける年です。
まずボルドー赤ワインですが、1954年は春先から収穫まで天候・気候は理想的とは程遠い環境下にあったようで、残念なヴィンテージとなりました。雨不足でありながら気温も常に低く、30℃を超えた日数は僅か6日間ほど。収穫は限界まで遅い時期にずらされましたが、ブドウは最後まで熟しきりませんでした。
ボルドー内でも、最も収穫の遅い貴腐ワインの銘醸地であるソーテルヌ、バルサック(ボルドー白甘口)の1954年は更に悪く、ワインの原料としてまったく価値の無いレベルのブドウしかでき上がらなかったようです。いわゆるバッド・ヴィンテージ。いくら品質劣化に強い貴腐ワインといえど、1954のオールド・ワインは酸化していてもう飲めないでしょう。
この年、悪いながらも他の産地と比較して最も生育に成功したのがブルゴーニュです。ブルゴーニュの1954年は標準を下回る評価しかできませんが、それでも明確に「悪い」とまでは言い切れないようです。ただし、南北に長いブルゴーニュですので、村によって当然バラツキがあるはずですが、かなり昔のこととなり細かな情報はありません。
ロワールとアルザスの1954はボルドーよりも更に残念なヴィンテージのようです。しかし詳細情報は皆無で特記事項はありません。
1954年のロワールは、悪いながらもブルゴーニュについでまだ「マシ」な評価が下せるようです。とはいえ、この年の他産地と比較すればということで、絶対的には何も魅力もない凡作ブドウしか栽培できませんでした。
上記に1954年ヴィンテージ評価を記しましたが、ヴィンテージチャートは評価付けする各機関によってバラツキがあり、特に1954年当時の情報は古く精度にかけるといえます。
またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ作柄評価をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、各生産者が最終的に造り出すワインの出来とは随分と乖離していることも珍しくありません。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されたワインの評価は、各生産者やキュヴェの違いはもちろん、飲むタイミング(熟成期間)によりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。
1954年のヴィンテージワインを、記念日やお誕生日のプレゼントにご利用の場合は、品質劣化に強く、元々長期熟成を考慮して造られる甘口ワイン(リヴザルト、バニュルス、貴腐など)がお勧めです。スティル・ワインなら、ポテンシャルの高いワイン、ボルドー格付け1級や2級レベルなら安全に美味しく飲めますが、価格は相当高額となります。
| 1954年の降水量 | 311mm(平年の81%) |
|---|---|
| 1964の積算温度 | 2904(平年の91%) |
| 30℃以上の日数 | 6日 |
| 収穫日 | 10/7~10/18日頃まで |
各ヴィンテージの概観
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