1952年ワイン - ヴィンテージ概観
1952年のワイン、ヴィンテージ評価について記しました。
まずボルドー地方は、晴天続きの天候に恵まれ、春先から収穫期までの積算雨量はわずか306mm。これは平年の79%に相当します。積算温度は3270℃(平年比103%)と理想的。全体的に厳しかった50年代において、この1952年は割と良好な収穫年となりました。
ボルドー赤ワインは20点満点中16点(1952年は他のアぺラシオンも16点多し)と、スタンダードといえます。赤のカベルネ・ソーヴィニヨンおよびメルロは、可もなく不可もなく、普通に生育の完了を経ました。ソーヴィニヨン・ブランから造られるボルドー白ワインにおいても赤同様です。
貴腐ワイン(甘口白ワイン)のソーテルヌ、バルサックも1952年は16点。貴腐ワインの持つ品質劣化に強い特性上、今でも美味しく楽しめるでしょう。
ブルゴーニュにとっても1952年はスタンダードなヴィンテージですが、コート・ド・ボーヌやシャブリ地区の白(シャルドネ)は非常に良好です。いわゆるグッド・ヴィンテージといえるほどブドウの生育は成功しました。この1952年のフランス全ワイン産地の中で、唯一18点(20点満点)と、1952年では最高評価が与えられたアぺラシオンとなりました。赤のピノ・ノワールはボルドーと同じく16点です。
1952ワインのローヌは16点、ロワールは15点、アルザスは主要産地の中で最も評価が低く14点。とはいえ全体的に難し目の50年代の中では、相対的にはスタンダードということができるでしょう。ちなみにシャンパーニュも16点でした。
ただし、ヴィンテージチャートには公式なデータはありません。加え、1952年とかなり古い時代となり、信頼性が高いといえるものではありません。正確な調査・情報を収集するには、技術的にも時代背景的にも大変難しかったのです。
またヴィンテージチャートとは、各ブドウ産地のブドウの出来不出来を見るものです。収穫されたブドウの品質が、必ずしもワインの品質と比例するわけではありません。各生産者が最終的に造り出すワインは、生産者各々の仕事によって大きく差が出てきます。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されるワインの品質は、造り手の仕事っぷりによりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。
1952年とかなり古いワインの場合、スティルワイン(通常のワイン)では品質的に既に終わっている可能性が高く、熟成を愉しめるものは一部の高級ワインしか期待できません。しかし、土台が高級ワインの、ここまで古いオールドヴィンテージワインとなりますと取引価格は非常に高額(10万円以上)となり、購入は現実的ではありません。
古いワインは、生まれ年ワインとしてプレゼントに好評ですが、1952年のワインをプレゼントに贈るなら、品質劣化に強く、元々長期熟成を考慮して造られるデザートワイン(リヴザルト、バニュルス、貴腐ワインなど)がお勧めです。
| 1952年の降水量 | 306mm(平年の79%) |
|---|---|
| 1952年の積算温度 | 3270(平年の103%) |
| 30℃以上の日数 | 29日 |
| 収穫日 | 9/13~23日頃まで |
各ヴィンテージの概観
| 1950 | 1951 | 1952 | 1953 | 1954 | 1955 | 1956 | 1957 | 1958 | 1959 |
| 1960 | 1961 | 1962 | 1963 | 1964 | 1965 | 1966 | 1967 | 1968 | 1969 |
| 1970 | 1971 | 1972 | 1973 | 1974 | 1975 | 1976 | 1977 | 1978 | 1979 |
| 1980 | 1981 | 1982 | 1983 | 1984 | 1985 | 1986 | 1987 | 1988 | 1989 |
| 1990 | 1991 | 1992 | 1993 | 1994 | 1995 | 1996 | 1997 | 1998 | 1999 |
| 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 | 2007 | 2008 | 2009 |





