今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

ワイン留学とトロワ

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
今回はフランスのトロワについて勝手に語ります。

 

 

フランスのトロワ(Troyes)は、北部にあるグラン・テスト地域圏のコミューンです。 、パリの南東約150キロに位置します。
現在の人口はわずかに6万人程度ですが、この都市は日本のワイン生産では重要な役割を担った場所です。

 

明治初期、日本のワインのパイオニアである高野正誠と土屋龍憲がワイン醸造を学ぶために留学したのがトロワだったのです。
トロワはボルドーでもブルゴーニュでもなく、シャンパーニュ地方の南端です。
なぜトロワだったかというと、二人の留学の世話を請け負った前田正名が、当時外務省の二等書記官でしたが、トロワにパイプがあり、留学の受け入れ体制が整っていたからでした。
ちなみにこの前田正名ですが、のちに山梨県知事になっています。

 

トロワの歴史は古く、ローマ皇帝ハドリアヌスがトロワに滞在したことがあるとされています。
その後、メロヴィング朝フランク王国の初代国王だったクローヴィス1世によりトロワ周辺が征服され、シャンパーニュと名づけられました。
720年にはアラブ軍による征服があったり、889年にヴァイキングにより町が荒廃させられたりしました。
しかし、1102年に初めてシャンパーニュ伯と自称し、ナバラ女王とフィリップ4世の結婚により、シャンパニュは王家との結びつきに成功し、中世では繁栄を誇る地域になりました。

 

実はこのトロワには、ユダヤ人排斥の歴史もあります。
ナチスのユダヤ人迫害よりはるかに前の時代です。
ときは1288年。トロワ住民によるユダヤ人への血の中傷(Blood libe)が起こったのです。これはユダヤ教徒がキリスト教徒の子どもを拉致し、その生子どもたちの生き血を過越しのパン(マッツァー)という祝祭の儀式のために用いた、という事件です。
しかしこれは事実関係はわからず、あくまでキリスト教側からの告発や非難です。
この容疑者とされたユダヤ人たちは火あぶりによる処刑となりました。
トロワに生まれた有名なラビとして、イサーク・ベン・ソロモンがいます。生誕年は1040年ですから、この頃からユダヤ教の住民が多かったとされています。
それがこの悲劇的な事件につながったともいえます。

 

ちなみにナチスは1940年、トロワのあるオーブ県の大半を占領し、トロワにも爆撃をしました。その結果、ナチスはトロワを制圧しましたが、このときに町に残っていたのは約4000人の住民だけだったといいます。
トロワ開放は1944年で、その直前にナチスはトロワ南部のブシェールで、「ブシェールの惨劇」という63人の住民を処刑していました。

 

激しい歴史を持つトロアですが、日本のワイン醸造を学んだ記念すべき都市という側面もあるのです。

 

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