今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

アルト・アディジェ

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
今回もヨーロッパです。アルザスと同じように、異国文化が形成されている地域として、イタリアのトレンティーノ・アルト・アディジェについて勝手に語ります。

 

イタリア最北端の州がトレンティーノ・アルト・アディジェです。
やはりアルザスと同じように国境に接しています。アルザスがフランスにありながらドイツ色とともに、複雑な文化を内包していたのと同じように、ここもチロルの一端にあることで、独特な文化になっています。
また、この地域はワイン生産でも評価されています。
スイス、オーストリアに接する北部アルト・アディジェ地区と州都トレンティーノがある南部トレンティーノ地区、ともに優良なワインを生産しています。

 

アルト・アディジェは別名を南チロルといいます。
チロル(Tirol)は、ほぼヨーロッパの中部に位置し、アルプス山脈東部の地域をさします。国ではオーストリアからイタリアに及び、イタリア側を南チロルといいます。
したがって、地形的理由から住民は多くがドイツ系です。南チロルでもイタリア語ではなくドイツ語が初等教育から使われています。

 

これは歴史的背景も影響しています。
1810年にバイエルンからナポレオンに、つまりイタリアに譲渡されてイタリア領となります。しかし、ナポレオン没後は、ウィーン会議によりオーストリア帝国の領土となりました。この地域がチロル伯領です。
第一次世界大戦後にイタリアに戻りました。
現在のイタリア側の南チロル (Südtirol) はボルツァーノ自治県に、ヴェルシュチロル(Welschtirol)であるトレンティーノはトレント自治県になりました。2県を合わせたものが、トレンティーノ=アルト・アディジェ特別自治州になります。
かつての「チロル伯領」です。

 

ワイン醸造地としては規模は小さく、ブドウ栽培業者がは5300ヘクタールに満たない栽培面積だといいます。しかし、20種類もの品種を栽培し、年間製造量は約3500万リットルで、高品質のワインを産出することで知られています。
白ワインと赤ワインの比率では、白が約55%、赤が45%程度です。
白ワインの品種としては、ソーヴィニョン、ミュラー・トゥルガウ、シルヴァーナー、ケルナー、リースリング、ヴェルトリーナーが代表的なものです。アルト・アディジェ(南チロル)のDOC認定白ワインは、イタリア産白ワインの最高峰と評価されています。
赤ワインについては、アルト・アディジェ(南チロル)では150年前から、ピノ・ネーロ、メルロー、カベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フランなどの有名な品種が栽培されています。

 

ここには南チロル人民党という地域政党もあります。
南チロルのドイツ語とラディン語を話す人を代表する政党で、ナチズムやファシズムに抵抗した人々を中核にして結成されました。第二次大戦終結のときでした。
当初はイタリアから分離するための住民投票の実施でしたが、その後、ドイツ語、ラディン語とイタリア語の二言語併用を南チロルにおいて推進することで、自治権を拡大することを目的としました。
地域政党だけあって、政策的背景としては、キリスト教民主主義、社会民主主義と、政党内にそれぞれの潮流が含まれています。ボルツァーノ自治県内では、圧倒的な党勢を誇っています。
さらには、イタリア議会にも進出を果たしています。

 

そんな南チロルはイタリアの中でドイツ色が強く、オーストリアのチロルと分断された独特な地域です。ぜひ、この機会に覚えてください。

 

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