今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

10月3日(Deutsche Wiedervereinigung)

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
2020年10月3日の今日は、ちょうど30年前に東西ドイツ統一(Deutsche Wiedervereinigung)がなされた記念の日です。
今回はその記念すべき日について勝手に語ります。

 

 

この統一は、東西冷戦の象徴だったベルリンの壁が壊され、東欧革命を経て念願の統一を果たしたわけです。
東西ドイツは対等の関係で合併したわけではなく、西ドイツが東ドイツを吸収した形になりました。さらにいうと、西ドイツは、第二次大戦後の建国以来、「憲法(Verfassung)」がありませんでした。その理由が、統一をするときに憲法を持つという方針があったからです。それまでは「基本法(Grundgesetz)」が憲法の代わりを担っていました。その基本法第146条にその旨が明記されていたのでした。
ところが実際には、1989年のベルリンの壁の崩壊以降、統一という動きではなく、基本法第23条の手続きをしたのでした。これは西ドイツが新たな州の「加盟」を認めるというもので、東ドイツ内の5つの州、都市州の東ベルリンを西ドイツの連邦に新たに「加盟」するというものだったのです。これで事実上の国家統一を成し遂げました。つまり、厳密にいうと東西統一ではなく、東ドイツのすべての州を西ドイツに組み込んだというものでした。
国土をなくした東ドイツは必然的に消滅することになりました。

 

また、この東西ドイツ統一については、「ドイツ統一」と呼んだりしますが、厳密には「再統一」が正しいといえます。
ドイツの歴史用語、あるいは政治用語では、ドイツ統一とは1871年1月18日のドイツ帝国の成立を指すもので、1990年の統一は、「再統一」という扱いであり、明確に区別されています。

 

この統一の前に、通貨統合が先になされました。
ドイツ・マルクを東西で1:1という通貨交換をしたのでした。東西格差が激しい状況で、この条件というのは西ドイツにとって大きな被害が出ました。その額が5000億マルクで、これが一瞬でなくなってしまったのと同じことでした。これは当時の日本円では約3兆5000億円に相当する額でした。まさに赤字転落でした。さらに、旧東ドイツでは、国営企業しかなかったものが、国家がなくなり、民営化されたことで、西側の競争に勝てるわけはなく、倒産が相次ぐことになりました。その結果、東ドイツでは失業者数が激増することになりました。
このことは、のちにネオナチにも関係していきました。東西分断時代には封印されていた思想です。
同じドイツ民族なのに、旧東ドイツ側は旧西ドイツ側の移民より貧しい生活を強いられる状況から、極右政党により移民排斥が主張されました。旧東ドイツ側の失業者が共感し、格差社会の問題を露呈させました。
それでも旧西ドイツは統一後も旧東ドイツ側への援助コストを続け、その結果、旧西ドイツ経済は圧迫を強いられることになりました。

 

さて、10月3日ですが、ドイツにでは祝日と定められています。ドイツ再統一の記念日(Tag der Deutschen Einheit)であり、ドイツ連邦共和国の建国記念日になっています。
当初はベルリンの壁が崩壊した1989年11月9日に基づいて、11月9日が国民の祝日に指定されていました。これを再統一成立の10月3日に変更しました。実は、11月9日は、1923年にはミュンヘン一揆(München Putsch)、1938年には水晶の夜(Kristallnacht)がそれぞれ起こった日でした。国民の祝日とするのは不適切であるとなったのでした。
今年は再統一30周年の大々的なイベントも企画されていたようですが、コロナウイルスの影響で、残念ながら大きなイベントは中止になりました。それでもイベントが皆無になったわけではなく、ブランデンブルク州では、30周年記念のフェスティバルをポツダムで行います。ベルリンでは統一30周年記念としてダニエル・バレンボイムの指揮によるベートーベン第7番交響曲の演奏があります。コロナ対策のため、当初の人数では開催できないようですが、それでも注目の演奏です。

 

個人的な話でいうと、統一の10月3日は、ドイツの田舎町で過ごしました。10月なのに暑い日でした。
地元の老人たちと芝生の上でビールを飲み、穏やかな一日を過ごしました、テレビではベルリンの光景も放映されていましたが、とてもそこまで行く気にならず、ネッカー川の流れを見ながら感慨深さを堪能していました。懐かしい思い出です。
あれから30年。歳をとったものです。

 

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