今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

キリストの血入門 29

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
ワインが「キリストの血」であることから、キリスト教について勝手に語っていく第29回です。ワイン屋の店長が宗教学者になって語りますので、誤りがあっても許してください。

 

 

前回は、イスラム教の分派を紹介しました。今回はルネサンス(Renaissance)です。

 

ルネサンスというと、学校の教科書では「文芸復興」と表記されていたのを思い出しますが、現在ではこの訳語は使われていないようです。確かに「文芸」に限定した「復興」というわけではないので、このほうが正しいといえるでしょう。ただ、古代ギリシアや古代ローマの古典や文化を復興するという「文化運動」であったのは事実で、これはイイタリアから始まり、西欧各国へと拡大していきました。

 

古代ギリシアなどの古典的な文化は、そのまま知の遺産であり、当時の地中海世界に拡大していきました。ちょうどイスラム教に支配された地域であったことから、8世紀から9世紀にはアラビア語に翻訳されていきました。これが初期イスラム文化に大きな影響を与え、その発展に貢献していきました。有名なものとしては、バグダードの「知恵の館」でした。これはアッバース朝の第7代カリフだったマームーンによって設立されたもので、古代ギリシアの知識の継承を行っていたのでした。
古代の古典的文献を翻訳するだけでなく、それに対してのイスラム教哲学、あるいは科学に基づく注釈などが加わるようになりました。しかも、それをラテン語へと翻訳したのでした。

 

ラテン語翻訳されたことにより、古代ギリシアをはじめとする古典的な文献に、イスラム世界の注釈を加えたものが、ヨーロッパに伝わったわけです。当時、イベリア半島はイスラム圏でしたから、スペインからローマへと、さらにフランス、神聖ローマ帝国へと伝播したことになります。
つまり、ルネサンスの流れには、イスラム世界のフィルターがあったことを意味し、中世のキリスト教支配という絶対的な権威によって破壊された古典を、イスラム世界を仲介することで復活させたものといえるのでした。その一方で、この初期イスラム文化が花開いた要素が、のちに衰退へと向かっていたことから、それをキリスト教世界が引き継いだというのも、興味深いことといえます。

 

また、1453年のコンスタンティノープルの陥落も大きく影響しました。東ローマ帝国が滅亡したことで、東ローマ帝国からギリシア人が多くイタリアへと逃げていきました。その中に知識層が大勢いて、彼らにより、古代ギリシアや古代ローマの研究がイタリアへと移ったことになりました。

 

ルネサンスはフィレンツェを中心に展開され、思想では、新プラトン主義がキリスト教や他の宗教、哲学との融合を図っていきました。キリスト教という枠だけで収まらない新しい思想が、これにより誕生する土台となっていきました。
このように従来のキリスト教という権威に、外部からの刺激が加わり、中世から近世へと時代が移り変わっていくのでした。そのため、キリスト教にとっても、ルネサンスは大きな転換点といえるものだったのです。

 

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