今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

キリストの血入門 4

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
ワインが「キリストの血」であることから、キリスト教について勝手に語っていく第4回です。今回もワイン屋の店長が宗教学者になって語りますので、誤りがあっても許してください。

 

 

前回は、パウロの伝道までの話でした。まだキリスト教なのかユダヤ教なのか、どちらとも言えない状況でした。
ただ、このパウロは伝道だけでなく、多くの書簡が新約聖書に入っています。『ローマの信徒への手紙』『コリントの信徒への手紙一』『コリントの信徒への手紙二』『ガラテヤの信徒への手紙』『フィリピの信徒への手紙』『テサロニケの信徒への手紙一』『フィレモンへの手紙』です。『ヘブライ人への手紙』もパウロのものとされていた時期もありましたが、現代は別の人物のものとされています。

 

これらの書簡の中で最も重要で、なおかつ最も影響力あるのが『ローマの信徒への手紙』です。
書簡が書かれた時期については、確定的な証拠はないものの、パウロがエルサレム教会のための募金を行っていた西暦58年頃だろうといわています。場所はギリシアではないかと思われています。『ローマの信徒への手紙』というだけあって、ギリシアからローマへ向かう途中に、ローマの信徒に向けて書かれたようです。
この時期、すでにローマではイエス派の共同体ができていて、多数のユダヤ人も居住していました。ユダヤ教のシナゴーグもありました。
ユダヤ教徒とローマ市民の交流もあり、イエス・キリストのことも徐々に知れ渡るようになってきました。その結果、ユダヤ人のための宗教を超越していたことから、ユダヤ人だけでなく、ローマ市民も加わった共同体が生まれたものと考えられます。
実際、パウロがローマに来た際には、集会の場所は多く、信徒の数も多かったと思われています。

 

このようにローマ帝国内でパウロの伝道は続き、イエスをキリストとする新しい宗教は、ローマだけでなく、地中海世界に広がっていきました。その一方で、エルサレムでは他のユダヤ教徒による迫害が強まりました。そのため、パウロはエルサレムへと戻りました。
エルサレムに戻ったパウロは逮捕され、裁判となりました。ただ幸運なことに、パウロにはローマの市民権があったため、ローマに護送されることになりました。すぐにローマへ戻されたことになり、裁判を受ける傍らで、さらに伝道活動をしたといわれます。
ローマ帝国内にこの宗教の共同体やコミュニティが複数、誕生したことで、ユダヤ教とは異なる宗教として認知されたともいえる状況になりました。そういう意味で、当時の覇権国で広がったことでユダヤ教のイエス派から、キリスト教になってきたといえるのかもしれません。
さらに、コミュニティー間の交流や教会の増加により、組織的なものも構築され、さらに礼拝形式や説教などの基本的なモデルが出来上がりました。何より、新興勢力となったこの宗教が均質化されたことが大きかったといえるかもしれません。

 

そして西暦66年から73年の間、第1次ユダヤ戦争が起こりました。
ローマ帝国のユダヤ属州総督フロルスがユダヤの神殿の宝物を持ち出したことで、エルサレムの過激派が暴動を起こしました。この暴動の首謀者たちはユダヤ教の原理主義者であり強硬派でした。
ローマ帝国側は、過激派の首謀者たちを逮捕し、処刑することで事態収拾するつもりでした。ところが、これが逆に作用してしまいます。過激派内でも主導権争いが行われていたものが、ローマ帝国の対応により反ローマで結束してしまったのです。
さらに注目すべき点がありました。おそらくイエスが所属していたであろうエッセネ派まで、反ローマの反乱に加わったのです。
この反乱の鎮圧は簡単には進まず、ローマ皇帝のネロは鎮圧のための軍団まで派遣することになりました。
ところが、ローマでも反乱があり、ネロは自殺することになりました。次々と皇帝に即位する「4皇帝の年」もあり、反ローマの反乱とともに大混乱となったため、ユダヤ戦争はローマ軍の司令官不在にまでなりました。
ようやく70年になり、ローマ軍によりエルサレム神殿が炎上し、エルサレムが陥落しました。このときに、サドカイ派とエッセネ派のクムラン教団が消滅したか、四散した状態になりました。これによりイエスの母体集団がなくなり、逆にイエス派は反乱に加わらなかったことから、ここでユダヤ教イエス派とキリスト教が明確に分かれたといえるかもしれません。残ったファリサイ派はキリスト教を敵視し、キリスト教徒はユダヤ教から離れ、完全に独立した宗教へとなっていきました。
これがキリスト教の誕生といえるのかもしれません。

 

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