今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

イエス・キリスト生誕地のワイン

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
今回はイエス・キリスト生誕地・ベツレヘムのワインについて勝手に語ります。

 

 

「旧約聖書」では「ダビデの町」、「新約聖書」ではイエス・キリスト生誕地とされている町がベツレヘムです。
聖地であるエルサレムとはわずか10kmしか離れていませんが、東西冷戦時代のベルリンの壁と同じように、イスラエルとパレスチナに分かれているため、ここでも壁によって隔てられています。
「新約聖書」の「ルカによる福音書」では、イエスの両親はナザレからベツレヘムに移り、ここでイエスが誕生し、その後にナザレに戻ったとなっています。「マタイによる福音書」ではイエス誕生前に両親がナザレにいたという記述はなく、誕生後にナザレに行ったのは迫害を逃れるためとしています。
この福音書の記述から、イエスの生誕地はベツレヘムであると信じられてきました。しかし、現代の学者の中には、このことを疑問視している人も大勢います。ベツレヘムに誕生したことにすることで、ダビデ王の系譜と結びつけることを目的としたのではないかという見方です。そのため、ベツレヘムでの生誕は歴史的な事実を記述したものではないというのです。
考古学的にも、歴史学的にも証明することは難しいでしょう。

 

キリスト教にとっては重要な町であるのは事実でしょうが、現在はキリスト教徒よりムスリムの人口が多く、アラブ化した町といえます。
それでもベツレヘムには修道院もあり、サレジオ修道会・クレミザン修道院ではワイナリーがあってワインを醸造しています。しかも、ハムダニ、ジャンダリなどの土着のブドウ品種を半分使ったワインがつくられているのです。この土着品種の果皮はやや黄色がかっている緑で、ベツレヘムで栽培されています。
また、ベツレヘム近郊のクレミザンの丘で栽培されているのが、バラディという土着品種です。これはアラビア語で「我が国」、「その土地の固有」を意味しているそうです。ベツレヘムの街中より標高が高く、その分、昼夜の寒暖差が大きいことから、酸味が強いブドウになっています。

 

ベツレヘムはイエス生誕よりはるか前から歴史に登場してきています。
文書で登場する最古のものは、紀元前1400年ごろアマルナ文書(Amarna letters)でした。この文書は、エジプト第18王朝のアメンヘテプ4世時代の外交政策と国際関係を示した史料です。年代としては、紀元前1353年頃から紀元前1336年頃と推測されます。ナイル川東岸アマルナで発見されたことからこのように呼ばれ、楔形文字による粘土板文書です。この文書からベツレヘムがカナン人の集落だったと考えられています。
このカナンこそ、「旧約聖書」で「乳と蜜の流れる場所」と描写された地であり、神がアブラハムの子孫に与えると約束した土地です。

 

古代ローマの時代になると、ローマに占領され、イエス生誕地にギリシャ神話のアドーニスの神殿まで建てられてしまいました。
しかし、のちにローマ帝国の東西分裂にともなって、東ローマ帝国の初代皇帝となったコンスタンティヌス1世の母親・聖ヘレナにより、ベツレヘムに聖誕教会が建立されました。
そしてイスラム教勢力と十字軍の時代となり、オスマン帝国による支配となりました。
カトリックと正教会、それにイスラム教という複雑な勢力分布のもとで、パレスチナは不安定な時代を継続してきました。
現在でもイスラエルとパレスチナの対立構造が続き、ベツレヘムがエルサレムから隔絶された状態というのは、何とも悲しい気分になります。

 

それでも修道院で醸造されるワインがあるので、一度は味わってみたいと思っています。

 

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