今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

ペスト(La Peste)

プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
緊急事態宣言の外出自粛中に、ワインと一緒に読む文学作品として、今回は『ペスト』(La Peste)を取り上げて、勝手に語ることにします。外出自粛中の読書としては、『罪と罰』『ハーメルンの笛吹き男』『悲しみよこんにちは』に続いて4作目です。
そして、この作品こそ現在のコロナウイルス蔓延状態の現在をいち早く予想していたかのような文学作品です。

 

 

作者はフランスのアルベール・カミュで、ノーベル文学賞の受賞者です。『ペスト』は1947年に出版されました。
フランツ・カフカの『変身』と並んで不条理文学の代表作として知られています。カフカの『変身』については、以前に取り上げたことがあります。

 

グレゴール・ザムザにワイン

 

この小説の舞台はフランス領アルジェリアのオランという港町です。
始まりは4月16日の朝でした。医師のリウーは、診療室から出ようとして階段の途中のネズミの死骸につまずいてしまいました。
これが、その後にオランの町を襲う恐ろしい病の前触れだったのです。
町には死者が増加し、リウーはこれはペストが原因であると気づきます。新聞やラジオでも報じられ、オランはパニック状態になっていきました。死者数は増加し、当初は楽観的だった町の当局も慌てて対応するようになりました。
そしてついに、町は外部と完全に遮断されてしまいました。

 

新聞記者のレイモン・ランベールは、パリに妻がいるため、オランからの脱出を考えます。そこで犯罪者のコタールに密輸業者を紹介してもらいました。コタールは逃亡してきた人なので、この町を出る気はありませんでした。
一方、イエズス会のパヌルー神父は、ペストの発生は人々の罪のせいであるとし、悔い改めよと説教していました。医師のリウーたちは、必死に患者の治療を続けていました。
ランベールは脱出計画をリウーたちに打ち明けますが、彼らは医師として町に残る義務があるという態度でした。
そんなリウーの妻も町の外にいて、しかも病気療養中でした。
ランベールはそれを知り、脱出計画をやめ、リウーたちを手伝うことにしました。

 

ペストで少年が苦しみながら死んだことに対して、パヌルー神父は罪が原因であるといいました。これにリウーは抗議しました。
やはて、パヌルー神父もペストに感染し、死んでしまいました。
その後、ペストの感染は突然、潮が退いたように終息していき、オランの人々は元の生活に戻ってゆきました。
ランベールは妻と再会し、コタールは逮捕、リウーの妻は死んでいました。

 

このストーリーだけを見れば、ペストの感染拡大から終息までの期間、登場人物のそれぞれの行動が描かれているだけに思えます。
しかし、カミュはペストに襲われる人々を単に描いたわけではなく、人間を取り巻く哀しい不条理を表現していました。カミュは、人間は世界の偶然性を超えることができないとして、この「人生と世界の無根拠性」が不条理としたのです。

 

オランの町ではペスト蔓延が終わり、喜悦の叫びがあちこちで上がりました。
しかし、この小説を語る人物は、最後に述べています。その内容はネタバレになるので、ここでは語らないことにしましょう。

 

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