今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

生まれ年ワインを買う前に

最近、インターネットの検索キーワード調査を行うと、一つの兆候が見えてきます。

 

それは「生まれ年 ワイン」や「誕生年 ワイン」というキーワードのニーズが、年々高まっているということ。そして、そのニーズに対応するべく多くのワインショップが、ヴィンテージワインの取り扱いを始めてきたということ。。

 

これは、大切な方の生まれ年と同じヴィンテージのワインを、プレゼントしようというニーズなわけですが・・・ヴィンテージワイン専門店として運営している当店にとっては、余りよろしくない状況です。

 

 

ヴィンテージワインをプレゼントに贈るというニーズの高まり自体は、喜ばしいことなのですが、ニーズが高まればそこに続々と競合他社が参入してくるのは必至。

まぁ、自由競争なので、他店の参入自体をどうのこうのいうつもりはありませんが、当店は「飲み頃」の、「真のポテンシャルを発揮している」、美味しいオールドヴィンテージワインを多くの皆様に愉しんでいただきたいというのを本来のミッションとして運営しています。

 

 

さて、ヴィンテージワインの正しい定義は、シーンによって多少意味合いが違ってきますが、「古い年代物のワイン」という捉え方が一般的でしょう。
ではなぜ、古い年代物のワインが高級ワインとして重宝されるのでしょうか?

 

そこには、「熟成」というキーワードがポイントになってきます。

 

実はワインは、古いからといって美味しいわけではありません。
古くなればなるほどワインのエキスは弱くなります。

そしてヴィンテージワイン最大の問題は、品質劣化のリスクが非常に高いということです。

 

ではなぜ、ヴィンテージワインは世界中の愛好家や富裕層から、贅沢品の代名詞のように注目されるのでしょう。 

それは、偉大なワイン(巨大なポテンシャルを秘めた高級ワイン)は、それ相応の熟成期間を経なければ本来の風味(飲み頃)が味わえないからです。
特にクラシックスタイルのフランス産銘醸ワインの代表格、ボルドー格付けワインなどは、長期熟成してこそ実力を現すワインが殆どです。

 

10年経って「やっと飲める」、20~30年で「飲み頃ど真ん中」、格付けワインの中でも、特に1級シャトーやスーパーセカンド、3~5級に序列される物でも一部の偉大な傑作は、それこそ半世紀以上も熟成を続けます。

(ちなみに「熟成」とは、単にボトルの中で耐える力ではなく、より美味しく、より複雑に、より深遠になっていくことと定義しています。)

更に、グッドヴィンテージの一流ワイナリーの逸品となると、それこそ世紀をまたいで100年以上も熟成する力を持っています。

 

このような事由が、古ければ古いほどワインは美味しいという誤解を生んでいますが、正しくはそれなりの高級ワインに関しては、そのポテンシャルに見合った熟成期間を経て「飲み頃」となった時が一番美味しいということです。 

 

 

では並級品のワインはというと、事情は大きく変わってきます。
単純に価格だけでワインの品質を判断することができませんが、それでも品質を計る一つの物差しとして、価格はそれなりに信頼のおける基準です。

例えば、リリースから数年の時期に、2000~3000円代のワインはせいぜい10年以内が熟成のピークです。ましてや1000円代のワインなどは、リリース直後が最もそのワインを美味しく飲める時で、10年以上も経つと完全に終わっています。

スカスカで香りも風味も貧弱、最悪なら酸化していて酸っぱくなっていることも珍しくありません。

 

しかしワインの不思議、どのような価格レンジのワインであっても年々個体数は減少するので、基本的に古くなればなるほど価格は上昇します。

もう飲めないような酸っぱいワインであっても、美味しく飲めた若い時期より、30年、40年と古くなった方が値段は上がるのです。

 

昨今、生まれ年ワインのニーズ増に対し、とにかく「年代物のワインを安く売り出せば儲かる」的な発想のワインショップが、例えば20~30年物のワインを4000~5000円で売り出しているのを見かけますが、私たちオールドヴィンテージワインの専門家からいえば、まず間違いなく終わったワインであるといえます。

 

これらは、リリース時の価格は2000円前後のワインだということは容易に想像でき、その程度のワインは早飲みタイプなのでここまで古くなると間違いなく美味しくないのです。

 

しかし、それでも市場は「低価格」に反応します。

特に楽天ショップなどは、価格競争が激しいので酷いのですが、1970年代のスペインワインが2000~3000円とか・・・もう有り得ないですよね。

 

そう、私が何を懸念しているかというと、こういった熟成させる価値のない、並級品ワインの既に終わったスカスカワインを安値で仕入れ、それを至高のヴィンテージワインとしてお客様へドンドン紹介されることに恐怖を感じるのです。

 

そんなワインを飲まれたお客様は、「何だ、ヴィンテージワインって全然美味しくないじゃないか?」、「結局、若いワインの方が美味しい」と、このような誤解をされるお客様が増えることを懸念しているのです。

 

はっきりいって、30年物以上の古いワインで、5000~6000円以下のワインは手を出さない方が賢明です。

品質的に弱っている可能性がとても大きいからです。

 

消費者の皆様からすれば、どうしても安い価格というのは魅力的でしょうが、せっかく特別なプレゼントとしてお送りするワインが、美味しくない、あるいは酸化していて飲むことすらできないじゃ最悪すぎますよね。

 

 

価格はやっぱり正直です。

生まれ年ワイン、誕生年ワインということは、イコール若くても20年熟成なわけですから、それなりのワインでないと品質劣化は必至です。

それなりの品質ということは、若い時分でも4000~5000円以上はするレベルです。

 

そしてこれらが20年も30年も40年も熟成するわけですから、価格はそれなりに高くなります。

最低でも7000~8000円以上の価格レンジでお買物を考えないと、それこそ「安物買いの銭失い」になってしまいますので注意が必要です。

 

 

 

ヴィンテージワイン専門店 – シエル エ ヴァンもよろしく☆

 

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