ワインの深みを知る最大の術は、「ワインを飲むこと」であることは間違いありません。
しかし貴方がもし、飲んで楽しむ、表現して楽しむだけでなく、嗜好品の枠を超えてワイン観を広めたい深めたいなら、この本はとてもおススメできます。
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山本博氏の集大成「ワインの歴史」出版 : ワインニュース : ドリンク&ワイン : グルメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
多くのワイン本や訳書を著してきた弁護士の山本博氏の集大成作品ともいえる「ワインの歴史」が、刊行された。 山本氏は1931年生まれ。世界のワイン産地を著書や訳書で紹介し、近年は日本のワイン紹介にも力を入れているワイン評論の先駆者。副題に「自然の恵みと人間の知恵の歩み」とついた「ワインの歴史」は、これまでに展開した情報、知識、ワイン観をまとめ上げた。
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ワインの本となると、どうしてもワインガイドや知識の為の教本が中心となりますが、この本はそいうったものとは一線を画すものです。
どちらかというと中級者以上向けの内容ですが、この本を一通り読み終わると、次に飲むワインがさらに美味しく感じられるような気がしました。
何でもそうですが、より深く理解することにより「違い」を認識できるようになります。
逆に何もわからない内は違いなどわかりません。
この違いの認識は、ある意味「もろ刃に剣」といえるのではと私は思います。
ワイン初心者(ただ単にお酒の一つとしてワインを飲んでいた頃)の時は、その辺の酒屋に1000円前後で売っている安ワインを、いきつけのダイニングバーのママに、「これ、すごい良いワインなのよ♪」と勧められると「めっちゃ美味い!」と思い、「ごめん、今日はこの安ワインしかないのよ」といわれて飲むと、それなりにしか感じられなかった。。
上記は実際の経験談ですが、このママが「安ワインだけど今日はこれしかないから我慢してね」って高価なワインを私に出していたら、おそらく当時の私は「イマイチだなぁ~~」って思いながら飲んでいた気がします。。
違いがわかるようになった今、何もいわれなくても残念なワインを飲めば
「不味いワインだなぁ~~」と思うし
見事なワインなら間違いなく
「むむ、めっちゃ美味いやん☆★」と思うワケです。
プラス的には美味いワインを飲むと、「美味い」と、そのワインの素晴らしいポテンシャルが理解できることですが、逆にマイナス的には、「不味いワイン」を「不味い」と認識できるようになってしまったことです。
別段ワインにこだわっていなかったときは、ワインを飲んで普通においしいお酒という意識はあってもおいしくないという意識は無いわけですね。
しかし、より最高を体感するには、最高を最高と正しく認識することです。
だからやっぱりワインの魅力に取りつかれ、しっかりワインを理解したいというのならば、この本はとっても役に立つバイブルとなると思うのです。
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