今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

古いワインは美味しいのか? Vol.4(完)

同タイトルも第4回目。

これで完結とします。

 

第3回までに結論として、若い古いじゃなく、飲み頃が一番そのワインの真価を楽しめるときで美味いとしました。

まぁ、これは当たり前の理屈です。

後は、この理屈に、各個人の好みによって少し若めの風味が好きなのか、飲み頃を少し過ぎた風味が好きなのかと、いわゆる個人差によって前後にバラツキが出るのです。

 

 

ではなぜ、第2回目に書いたように、ワインのプロといわれるソムリエやエキスパートの方たちはオールドヴィンテージワインに懐疑的なのでしょうか?

http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20100601-vol2

流通に携わるアドバイザーであっても、大半の方はそうです・・・。

 

 

結局、大半の『プロ』といわれるような方でも、熟成してこそ真価を発揮するフランスのファインワイン自体を飲む機会など滅多にないという事実。加え、例え飲んだとしても、試飲会やサンプル試飲など、フランス・グラン・ヴァンが最も苦手とするグラス・テイスティングが多いということ。

 

一般の方が思われているほど、ワインのプロたちはグラン・ヴァンにお目にかかる機会は少ないのです。知り合いに多くのソムリエやアドバイザーはもちろんいますが、彼らは『リーズナブルだけどソコソコ旨い』というワインを見つけ出し、それを飲むのが基本なのです。

 

このようなワインは大変価値があるもので、私も当然そのようなワインを常々探索し、経済的理由からもそのようなワインを好んで飲んでいます。

 

ただし、ワインは値段じゃないという、なるほど説得力があり、広く一般から支持されるセリフとは裏腹に、確率的には『高いワインほど美味い』というロジックはほぼ間違いがなく、グラン・ヴァンなど高級ワインの美味さは、旨安ワインのそれとは次元が違います。

 

私はオー・ブリオンの1970年や、ムートンの1979年を飲んだとき、シャンボール・ミュジニー/ヴォギュエの1976年を飲んだとき、グラン・エシェゾー/DRC 1986を飲んだとき、もう感動して、スルスルとあっという間にボトルが1本空いてしまいました。結局、美味いと飲み疲れなくいくらでも飲めるし、そのレベルが下がるとペースは確実に落ちてきます。

どう考えても偉大な生産者による偉大なワインは、20~30年熟成させた後の方が圧倒的に、最高に美味いです。

 

 

しかしここで最大の問題となるのが、古いということは、すなわちその年数分の保管履歴がそのまま、ワインの品質基準に大きく影響を及ぼすということです。

 

グラン・ヴァンなどはその構成上とても強いので、10年未満であればどのような保管であっても個体毎に実はそれほど差は出ません。若い内は、逆に保管が最適でなかったからこそ、グッド・ヴィンテージの巨大なワインなどは返って美味しく飲めるということすら有り得ます。

 

この間のワインの品質基準は、そのワインの銘柄で大体判断できます。
しかし、20年や30年と長期の熟成を経たワインとなると、銘柄だけで品質を見極めることは出来ません。その間、どのような保管が成されてきたのかにより、同じワインでも『まったく異なる別々のワイン』に変化しているからです。

 

 

私は今まで信じられない経験をしています。

ルロワのヴォーヌ・ロマネ・ジュヌヴリエール1989を飲んで、思いっきりずっこけたこと、ムートンの1991で、ランシュ・バージュの1979、カノンの1973、ピション・バロン 1983年で・・・まだまだありますが、やっと飲み頃に入ったという時期の物やちょうど飲み頃、飲み頃をチョイ過ぎた枯れ感が愉しめる物、そう思って飲んだワインが、美味しくないというレベルではなく『酸っぱい』のです。

 

そう、酸化しているのです。。

 

こうなるともう台所で流すしか術がありません。

 

 

私の経験上、国内で年を取ったワインは品質上劣化リスクが高いと思っています。

これは当店も含めていえることですが、国内の卸業者はもちろん、インポーターでも小売店でもそもそも仕入れ即販売というビジネススタイルであり、数十年間も寝かす気概、いえ概念がありません。その概念が無いにもかかわらず、それだけの年数を経たしまったワインの保管履歴がGOODなのかBADなのかは簡単に想像がつきます。

 

 

古いワインが不味いのではなく、正しく保管されてこなかった古いワインが、あるいはそもそもの構成が長期熟成など期待できない、並級品の古いワインが不味いのです。

当たり前のお話ですね。

 

 

オールドヴィンテージワインは、フランス国内で年を取ったもの、理想は蔵元ですがそうでなくても一流レストランや蔵元からワインを引き受けているネゴシアンなど、原産国の流通の根っこにて、最高の保管が成される地下カーヴの中にリリース直後に寝かされ、年を取るまで一度もそこから動かされなかったような個体を絶対に拾うべきなのです、少高くても。

なぜなら、同じ銘柄の同じヴィンテージの、例えば30年熟成のワインが、対極の結果に有るからです。一方は『感動出来るほど見事なワイン』で、もう一方は『スカスカの終わったワイン』と。

 

 

完璧な保管にて完璧な熟成を経たワイン、これこそが、いわゆる【至高】【至極】【珠玉】といえる、なかなか飲み手に本来の姿を見せてくれないフランス・グラン・ヴァンが、真のポテンシャルを最大限発揮している状態のワインで、本当の意味での熟成の魔法を体感できるプレミアムワインなのです。

そしてこのようなワインを一度でも体感しようものならば、飲み頃、熟成、コンディションというワイン業界で飛び交うワードの本当の意味が理解できるのです。

 

 

最後のまとめは、もしかするとビジネスライクに聞こえるかもしれませんが、それでも私は絶対の自信があるので記しますが、当店が取り扱うオールドヴィンテージワインはまさにこのような最高のワインです。

フランス現地のカーヴで理想的な熟成が成され、既にオールドヴィンテージワインとして完成された物を空輸にて日本へ持ち込んでいます。

 

コアな愛好家の方で、もしオールドヴィンテージワインに懐疑的な方がいらっしゃったら、ぜひシエル エ ヴァンのワインをお試しください。多方面のソムリエやシェフに今までお出ししてきましたが、連戦連勝の実力をお試しいただきたく思います。

 

そして少しでも、熟成やコンディションに対する正しい認識が成され、ワイン愛好家が「飲み頃」という側面に今まで以上に注視し、未だ未成熟なオールドヴィンテージワインのマーケットを育て上げることが出来ればうれしく思います。

(※ただし、当店で取り扱ってる古酒でも1万円以下で販売している物などは、純粋に味わいだけを考えた場合、その価格に見合った価値はありません。これは生まれ年のプレゼント需要の為であり、お客様ニーズの属性が異なりますので。)

 

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