今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

古いワインは美味しいのか? Vol.3

このタイトルも第三回目となりましたので、そろそろ結論です。

 

古いワインが美味しいとか、また古いワインが美味しくないという考え方ではなく、

 

『飲み頃のワインが美味しい』

 

ということにつきます。

 

 

例えば、新世界で造られるカジュアルなワインなどは、ボトリング後直ぐのエキスがパンパンに詰まった力強い時期が一番美味しいでしょうし、年を取れば取るほど魅力はなくなります。

 

実はワインの構成に必要な、タンニンや様々な香りの元、また発酵に必要な酵母菌などは各ワイン産地の農協などにいくらでも売っているのです。感覚的には料理でいうところの調味料のようなものです。

また特徴的な樽の香りなどは、樽熟成でなくてもウッドチップといって、木のチップを混ぜることで人工的に香りを付けることができ、安価なワインの大半はこのような【調味料】を使って製造されています。

 

料理でいえば、素材のレベルは低いが、調味料をふんだんに使った【濃い】味わいのB級グルメは、その力強さと相俟ってハッキリいって旨いのです。私もB級グルメは大好きです。しかしB級グルメなどは、基本的に濃い味で、素材の質の低さを覆い隠しているというのが現実です。この濃い味付けをとっぱらってしまったら、はっきりいって美味しくいただくことはできないでしょう。

 

ワインの場合は、これらの『調味料』の効果は、『5年で消える』といわれています。

ですので安価なワインなどは、古くなったら豊かさをまったく感じない、スカスカのワインになります。変な言い方をすれば、化けの皮が剥がれる前の、妙に力強くて重厚な若い内に飲んでしまうべきなのです。

 

フランスなど旧世界でも安価な物は同じで、基本的に若い内に飲んだ方が断然美味しいです。

 

 

ではなぜ、ワインの世界ではこれほど熟成という言葉が重要なワードとなっているのでしょうか。

ワインと熟成は切っても切れないものですが、熟成とは、例えば20年耐えられるとか30年耐えることができるという概念ではなく、その期間中、『より良くなっていく』『より美味しくなっていく』『より複雑、深遠になっていく』というのが正しい理解のはずです。

 

これを考慮すると、フランスで造られる、ボルドーであれば格付けワインのような古い歴史を持つ偉大な生産者で、新世界など新興勢力のモダンスタイルに対し、【対立意識】を持っている生産者が造り出す、上級キュヴェのグラン・ヴァン、ベタな言い方をすればフランス産高級ワインに限っては、数十年熟成と古い方が断然美味しいといえます。

(ブルゴーニュでも同じです。ピノ・ノワールは長期熟成に向かないといった声も一部ありますが、偉大なワインであれば20~30年は余裕で熟成を続けます。広くピノは早目に飲んだ方が良いという認識が成されている原因は、ロバート・パーカーJr氏の影響でしょうが・・・その他の著名な評論家はピノが長期熟成に向かないという意見はまったく持っておりません。)

 

これらの偉大なワインは、間違ってもリリース後直ぐに飲むようなことは行ってはいけません。

香りは樽の香りが異常に立ち、味わいはタンニンの殻がすべてを覆いつくしており、渋く、硬く、重く、まったく開いた状態ではありません。

 

偉大な造り手の偉大なヴィンテージの偉大なワインなどは、それこそ世紀を跨いで熟成(成長)します。スタンダードなヴィンテージの物でも、30年程度は余裕で熟成を続けるのです。

 

私は立場上、ボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンの古い物を今までたくさん飲んできましたが、グラン・ヴァン・クラスの標準的なヴィンテージのワインなら、20~30年熟成くらいが一番おいしく、その後10年くらいはピークから年々弱まっていく、古酒特有の枯れ感が愉しめる時期で、この風味はとても深遠で大好きです。

グレートなヴィンテージの物なら、50年とかでもビックリするほど力強く、これらを体感することでしか、本当の意味でワインにおける『熟成』の意味は理解できないでしょう。

 

~ 続く ~

 

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