さて、ワイン愛好家の皆さんならプリムールってご存知と思いますが、ボルドーでは歴史のある取引形態です。
ボルドーワインは秋にブドウを収穫し醸造が施され、翌年春からオーク樽にて1~2年間ほど熟成を行います。(樽熟期間はワインにより異なる。基本的に上級キュヴェほど長い。)
そして樽熟後、ボトリングしてシャトー(生産者)より出荷されます。
今であれば、2008年物の樽熟がスタートし、2010~11年の春先に出荷されるといった具合です。
生産者からして見れば、樽熟中はお金が入って来ないので資金繰りが厳しい。
そこで樽熟中に予約販売を行い、資金を調達します。
これがプリムール販売です。
これは生産者にとっては非常に都合が良い。
しかしバイヤーからすれば、お金を払ってからワイン入荷まで1~2年間も待たなければなりません。
そこで生産者は、ボトリング時の最終卸価格よりも安い価格を特別に設定します。
・生産者 = 早く資金調達できる。
・バイヤー = 安く買える。
双方の利害が一致するわけです。
このプリムール価格は、一定期間経過後、価格の見直し(値上げ)が行われます。
一番最初の価格をファーストプライス、次がセカンドプライス、次がサード……最後にボトリング時の卸価格となり、早く買うほど安く買えます。
当たり前ですが、生産者は早くお金を入れてくれるバイヤーを優遇するのです。
プリムール2に続く
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