今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

  • ソーテルヌの古酒に極上の甘美と贅沢を見る

    世界的な辛口至高の中、人気に陰りが見える甘口ワインですが、実は「甘口ワインはちょっと・・・」という方の殆どが「甘口ワインを飲んだことが無い」のではないでしょうか?

     

    また飲まれた方は、20年程前に流行ったドイツ産の甘口ワイン(しかも低級品:マドンナとか)の様なものだと、勘違いされているのではないでしょうか?

     

    私の経験からいうと、「甘口は・・・」という方の大半の方に偉大な貴腐ワインを飲ませると、ほぼ間違いなく「美味い!」というお声が返ってくるのです。

     

     

    昨夜は、古くは「ワインの王」と称えられ、貴族社会においてもっとも贅沢なワインの象徴として重宝されてきた貴腐ワイン、しかも世界的な貴腐ワインの高級銘醸地ソーテルヌの1級に格付けされる偉大なワインを愉しみました。

     


     

    シャトー・クロ・オー・ペラゲの1976年。コルク天辺は相当カビってますねぇ~~。

     

    実は貴腐ワインこそ、古い方が絶対に美味しいのです。

     

    いわゆる「バランスがとれる」ということになるのですが、貴腐ワインはとにかく構成が巨大で、極甘口の風味は若い内は過度に感じたり重たすぎたりすることは確か。

     

    しかし30年とか40年とか、、、

    丁寧に熟成をさせると過度な味わいの要素は弱まり、見事な世界観を見せてくれます。

     

     


     

     

    ってか久しぶりに抜栓に失敗。。

    引き抜く途中でコルクが砕けてしまいました。

     

    まぁ最後は毛抜きでつまんで、無事に終わりましたが。。

     

     

    赤みがかった輝く黄金、古酒の割にワインはとってもクリアです。ワインの状態は良好だということがわかりますね。ここら辺はさすが空輸物。(自社にて直輸入した物です。)

     

     

    本領を発揮したのは抜栓から40分程してから。

    リビング一杯に広がる南国フルーツや蜂蜜、干し果実の香り、、、なるほど「贅沢なワイン」という例えがうなずけます。

     

    飲み口はもちろん甘いわけですが、その甘味は非常に複雑で奥深く、幾種類もの異なる甘味の要素が渾然一体となりKoichi八田をとろとろに溶かすのです。

     

    高級ラム酒のようなニュアンスもあり、とにかくうっとりとした珠玉の時間が過ごせました。

    (貴腐ワインは保存がきくので軽く1~2杯と思い飲み始めましたが・・・結局ボトルは空っぽになってしまいました。。)

     

     

     

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  • ムートンの偉大さと熟成の妙技を再認識した夜

    それはそれは幸せな時間。。

     

    ワイン愛好家にとって、偉大なワインを愉しむことほど至福の瞬間はありません。

     

    ワイン屋を営む私といえど、真のグラン・ヴァンとなると当然ながら日常的に嗜むことなどできず、この夜は最高に幸せな時間となりました。

     

     

    その者の名は、「シャトー・ムートン・ロートシルト」。

    ご存じ、メドック第1級に格付けされる世界最高峰の赤ワインです。

     

    しかもヴィンテージは1970年。

    難しかった1970年において、数少ない秀逸年として知られるグッドヴィンテージ物。

     

     

    このムートンは、唯一メドック格付けの中で2級から1級に昇格を成し遂げたシャトーですが、その年は1973年。ってことはこのムートン70年は、今では幻といえる2級格付け時の物。

     


     

     

    長期熟成を示す異様な雰囲気を漂わせています。

     

     


     

     

    意外なほどに清澄度は高く、ワインが健康的な事が明確に解ります。

    色調は綺麗なローヴを表現していましたが・・・写真じゃ解らないですよね。。

     

     

    ムートンなので、当たり前のように美味しく、飲み始めから30分程は

    「さすがにムートン!美味いなぁ~~」

    と思いつつ、やはり飲み頃を少し過ぎた感は否めず、若干の弱さを感じながらも

    「この枯れ感がたまりません!!」

     

     

    と、古酒特有の風味を愉しんでいたのですが・・・・・・

     

     

    抜栓から30~40分もしたら、

     

    もう、言葉では表現できないほどこのムートンが息を吹き返してきたのです!!

     

     

    まるでドクドクと脈打つようにワインの構成は蘇り、とても40年熟成とは思えないほど「豊か」、「豊か」、「豊か」☆★

     

    これ以上はないほど複雑で深遠なブーケもプンプン香ってきます。

     

     

    「し、死ぬほど美味い!」

     

     

    改めて、シャトー・ムートン・ロートシルトの偉大さと、熟成のマジックを知らされました。

     

    ほんっとうに美味い!美味すぎるワインだったのです。。。

    もうカベルネはボルドーの最低10年物以上のグラン・ヴァンしか飲めないな。。

     

     

     

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  • クリスタルとヴァランドローにノックダウン

    愉しんでまいりました。。

     

    昨日ブログった通り、フランスのクルティエさんとご一緒したフレンチディナー&ワイン。

     

     

    まずはアペリティフに

    ルイ・ロデレール・クリスタル 2002年

     

    ※写りが悪いですね・・・すみません。。

     

    こちらはもう市場には普通には出回っていないレアなプレスティージュシャンパーニュ。

    それはもう~、もちろん、最高に素晴らしいの一言につきます。

    アフターには、濃縮された蜂蜜の甘いニュアンスがバッシバシ。

     

    伊達に高いわけではないのですね・・・高すぎますけど、美味すぎる。。

     

     

    ついで本日のメインは、シャトー・ド・ヴァランドロー 1993年

     


     

     

     

    正直いって、ボルドーの古酒は久しぶりだったので、「思い出した!」という感じにめくるめく感動がありました。

     

    芳しい腐葉土やトリュフ香が、「そうそう、これぞカベルネが熟成した証!」と。
    本当に複雑で深遠で、さすがシンデレラワインとして、一瞬にして無名ワインからハイプライスワインに三段跳び昇給をはたしただけはあります。

     

     

    あぁ~~、最近はピノ(ブルゴーニュ)ばかり飲んでましたが、やっぱりボルドーも美味しいですね。。

    これで再認識しました。

    やっぱりボルドーのハイレベルワインは、最低でも10年以内に飲んではいけないと。

     

     

     

     

     

    美しいローヴです・・・(暗くて解らない??)

     

    こんなワインを飲む度に、またお仕事に励もうと思うワケです。

    旨安ワインの美味さと、高級ワインの美味さの絶対的なステージの違いを再認識した楽しいひと時でした。

     

     

     

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    誕生日プレゼントに生まれ年ワイン

    「生まれた年と同じ収穫年のワインで誕生日に祝杯をあげる」。こんな素敵な慣習の普及が、年々広まっております。生まれ年のワインには、その人それぞれの人生の郷愁を内包しており、それは味わえば、品質とは異なる別次元の味わいを感じることができるはずです。

    シエル エ ヴァンは、誕生日プレゼントに生まれ年ワインをご提案しております。

     

  • 生まれ年ワインを買う前に

    最近、インターネットの検索キーワード調査を行うと、一つの兆候が見えてきます。

     

    それは「生まれ年 ワイン」や「誕生年 ワイン」というキーワードのニーズが、年々高まっているということ。そして、そのニーズに対応するべく多くのワインショップが、ヴィンテージワインの取り扱いを始めてきたということ。。

     

    これは、大切な方の生まれ年と同じヴィンテージのワインを、プレゼントしようというニーズなわけですが・・・ヴィンテージワイン専門店として運営している当店にとっては、余りよろしくない状況です。

     

     

    ヴィンテージワインをプレゼントに贈るというニーズの高まり自体は、喜ばしいことなのですが、ニーズが高まればそこに続々と競合他社が参入してくるのは必至。

    まぁ、自由競争なので、他店の参入自体をどうのこうのいうつもりはありませんが、当店は「飲み頃」の、「真のポテンシャルを発揮している」、美味しいオールドヴィンテージワインを多くの皆様に愉しんでいただきたいというのを本来のミッションとして運営しています。

     

     

    さて、ヴィンテージワインの正しい定義は、シーンによって多少意味合いが違ってきますが、「古い年代物のワイン」という捉え方が一般的でしょう。
    ではなぜ、古い年代物のワインが高級ワインとして重宝されるのでしょうか?

     

    そこには、「熟成」というキーワードがポイントになってきます。

     

    実はワインは、古いからといって美味しいわけではありません。
    古くなればなるほどワインのエキスは弱くなります。

    そしてヴィンテージワイン最大の問題は、品質劣化のリスクが非常に高いということです。

     

    ではなぜ、ヴィンテージワインは世界中の愛好家や富裕層から、贅沢品の代名詞のように注目されるのでしょう。 

    それは、偉大なワイン(巨大なポテンシャルを秘めた高級ワイン)は、それ相応の熟成期間を経なければ本来の風味(飲み頃)が味わえないからです。
    特にクラシックスタイルのフランス産銘醸ワインの代表格、ボルドー格付けワインなどは、長期熟成してこそ実力を現すワインが殆どです。

     

    10年経って「やっと飲める」、20~30年で「飲み頃ど真ん中」、格付けワインの中でも、特に1級シャトーやスーパーセカンド、3~5級に序列される物でも一部の偉大な傑作は、それこそ半世紀以上も熟成を続けます。

    (ちなみに「熟成」とは、単にボトルの中で耐える力ではなく、より美味しく、より複雑に、より深遠になっていくことと定義しています。)

    更に、グッドヴィンテージの一流ワイナリーの逸品となると、それこそ世紀をまたいで100年以上も熟成する力を持っています。

     

    このような事由が、古ければ古いほどワインは美味しいという誤解を生んでいますが、正しくはそれなりの高級ワインに関しては、そのポテンシャルに見合った熟成期間を経て「飲み頃」となった時が一番美味しいということです。 

     

     

    では並級品のワインはというと、事情は大きく変わってきます。
    単純に価格だけでワインの品質を判断することができませんが、それでも品質を計る一つの物差しとして、価格はそれなりに信頼のおける基準です。

    例えば、リリースから数年の時期に、2000~3000円代のワインはせいぜい10年以内が熟成のピークです。ましてや1000円代のワインなどは、リリース直後が最もそのワインを美味しく飲める時で、10年以上も経つと完全に終わっています。

    スカスカで香りも風味も貧弱、最悪なら酸化していて酸っぱくなっていることも珍しくありません。

     

    しかしワインの不思議、どのような価格レンジのワインであっても年々個体数は減少するので、基本的に古くなればなるほど価格は上昇します。

    もう飲めないような酸っぱいワインであっても、美味しく飲めた若い時期より、30年、40年と古くなった方が値段は上がるのです。

     

    昨今、生まれ年ワインのニーズ増に対し、とにかく「年代物のワインを安く売り出せば儲かる」的な発想のワインショップが、例えば20~30年物のワインを4000~5000円で売り出しているのを見かけますが、私たちオールドヴィンテージワインの専門家からいえば、まず間違いなく終わったワインであるといえます。

     

    これらは、リリース時の価格は2000円前後のワインだということは容易に想像でき、その程度のワインは早飲みタイプなのでここまで古くなると間違いなく美味しくないのです。

     

    しかし、それでも市場は「低価格」に反応します。

    特に楽天ショップなどは、価格競争が激しいので酷いのですが、1970年代のスペインワインが2000~3000円とか・・・もう有り得ないですよね。

     

    そう、私が何を懸念しているかというと、こういった熟成させる価値のない、並級品ワインの既に終わったスカスカワインを安値で仕入れ、それを至高のヴィンテージワインとしてお客様へドンドン紹介されることに恐怖を感じるのです。

     

    そんなワインを飲まれたお客様は、「何だ、ヴィンテージワインって全然美味しくないじゃないか?」、「結局、若いワインの方が美味しい」と、このような誤解をされるお客様が増えることを懸念しているのです。

     

    はっきりいって、30年物以上の古いワインで、5000~6000円以下のワインは手を出さない方が賢明です。

    品質的に弱っている可能性がとても大きいからです。

     

    消費者の皆様からすれば、どうしても安い価格というのは魅力的でしょうが、せっかく特別なプレゼントとしてお送りするワインが、美味しくない、あるいは酸化していて飲むことすらできないじゃ最悪すぎますよね。

     

     

    価格はやっぱり正直です。

    生まれ年ワイン、誕生年ワインということは、イコール若くても20年熟成なわけですから、それなりのワインでないと品質劣化は必至です。

    それなりの品質ということは、若い時分でも4000~5000円以上はするレベルです。

     

    そしてこれらが20年も30年も40年も熟成するわけですから、価格はそれなりに高くなります。

    最低でも7000~8000円以上の価格レンジでお買物を考えないと、それこそ「安物買いの銭失い」になってしまいますので注意が必要です。

     

     

     

    ヴィンテージワイン専門店 – シエル エ ヴァンもよろしく☆

     

  • 古いワインは美味しいのか? Vol.4(完)

    同タイトルも第4回目。

    これで完結とします。

     

    第3回までに結論として、若い古いじゃなく、飲み頃が一番そのワインの真価を楽しめるときで美味いとしました。

    まぁ、これは当たり前の理屈です。

    後は、この理屈に、各個人の好みによって少し若めの風味が好きなのか、飲み頃を少し過ぎた風味が好きなのかと、いわゆる個人差によって前後にバラツキが出るのです。

     

     

    ではなぜ、第2回目に書いたように、ワインのプロといわれるソムリエやエキスパートの方たちはオールドヴィンテージワインに懐疑的なのでしょうか?

    http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20100601-vol2

    流通に携わるアドバイザーであっても、大半の方はそうです・・・。

     

     

    結局、大半の『プロ』といわれるような方でも、熟成してこそ真価を発揮するフランスのファインワイン自体を飲む機会など滅多にないという事実。加え、例え飲んだとしても、試飲会やサンプル試飲など、フランス・グラン・ヴァンが最も苦手とするグラス・テイスティングが多いということ。

     

    一般の方が思われているほど、ワインのプロたちはグラン・ヴァンにお目にかかる機会は少ないのです。知り合いに多くのソムリエやアドバイザーはもちろんいますが、彼らは『リーズナブルだけどソコソコ旨い』というワインを見つけ出し、それを飲むのが基本なのです。

     

    このようなワインは大変価値があるもので、私も当然そのようなワインを常々探索し、経済的理由からもそのようなワインを好んで飲んでいます。

     

    ただし、ワインは値段じゃないという、なるほど説得力があり、広く一般から支持されるセリフとは裏腹に、確率的には『高いワインほど美味い』というロジックはほぼ間違いがなく、グラン・ヴァンなど高級ワインの美味さは、旨安ワインのそれとは次元が違います。

     

    私はオー・ブリオンの1970年や、ムートンの1979年を飲んだとき、シャンボール・ミュジニー/ヴォギュエの1976年を飲んだとき、グラン・エシェゾー/DRC 1986を飲んだとき、もう感動して、スルスルとあっという間にボトルが1本空いてしまいました。結局、美味いと飲み疲れなくいくらでも飲めるし、そのレベルが下がるとペースは確実に落ちてきます。

    どう考えても偉大な生産者による偉大なワインは、20~30年熟成させた後の方が圧倒的に、最高に美味いです。

     

     

    しかしここで最大の問題となるのが、古いということは、すなわちその年数分の保管履歴がそのまま、ワインの品質基準に大きく影響を及ぼすということです。

     

    グラン・ヴァンなどはその構成上とても強いので、10年未満であればどのような保管であっても個体毎に実はそれほど差は出ません。若い内は、逆に保管が最適でなかったからこそ、グッド・ヴィンテージの巨大なワインなどは返って美味しく飲めるということすら有り得ます。

     

    この間のワインの品質基準は、そのワインの銘柄で大体判断できます。
    しかし、20年や30年と長期の熟成を経たワインとなると、銘柄だけで品質を見極めることは出来ません。その間、どのような保管が成されてきたのかにより、同じワインでも『まったく異なる別々のワイン』に変化しているからです。

     

     

    私は今まで信じられない経験をしています。

    ルロワのヴォーヌ・ロマネ・ジュヌヴリエール1989を飲んで、思いっきりずっこけたこと、ムートンの1991で、ランシュ・バージュの1979、カノンの1973、ピション・バロン 1983年で・・・まだまだありますが、やっと飲み頃に入ったという時期の物やちょうど飲み頃、飲み頃をチョイ過ぎた枯れ感が愉しめる物、そう思って飲んだワインが、美味しくないというレベルではなく『酸っぱい』のです。

     

    そう、酸化しているのです。。

     

    こうなるともう台所で流すしか術がありません。

     

     

    私の経験上、国内で年を取ったワインは品質上劣化リスクが高いと思っています。

    これは当店も含めていえることですが、国内の卸業者はもちろん、インポーターでも小売店でもそもそも仕入れ即販売というビジネススタイルであり、数十年間も寝かす気概、いえ概念がありません。その概念が無いにもかかわらず、それだけの年数を経たしまったワインの保管履歴がGOODなのかBADなのかは簡単に想像がつきます。

     

     

    古いワインが不味いのではなく、正しく保管されてこなかった古いワインが、あるいはそもそもの構成が長期熟成など期待できない、並級品の古いワインが不味いのです。

    当たり前のお話ですね。

     

     

    オールドヴィンテージワインは、フランス国内で年を取ったもの、理想は蔵元ですがそうでなくても一流レストランや蔵元からワインを引き受けているネゴシアンなど、原産国の流通の根っこにて、最高の保管が成される地下カーヴの中にリリース直後に寝かされ、年を取るまで一度もそこから動かされなかったような個体を絶対に拾うべきなのです、少高くても。

    なぜなら、同じ銘柄の同じヴィンテージの、例えば30年熟成のワインが、対極の結果に有るからです。一方は『感動出来るほど見事なワイン』で、もう一方は『スカスカの終わったワイン』と。

     

     

    完璧な保管にて完璧な熟成を経たワイン、これこそが、いわゆる【至高】【至極】【珠玉】といえる、なかなか飲み手に本来の姿を見せてくれないフランス・グラン・ヴァンが、真のポテンシャルを最大限発揮している状態のワインで、本当の意味での熟成の魔法を体感できるプレミアムワインなのです。

    そしてこのようなワインを一度でも体感しようものならば、飲み頃、熟成、コンディションというワイン業界で飛び交うワードの本当の意味が理解できるのです。

     

     

    最後のまとめは、もしかするとビジネスライクに聞こえるかもしれませんが、それでも私は絶対の自信があるので記しますが、当店が取り扱うオールドヴィンテージワインはまさにこのような最高のワインです。

    フランス現地のカーヴで理想的な熟成が成され、既にオールドヴィンテージワインとして完成された物を空輸にて日本へ持ち込んでいます。

     

    コアな愛好家の方で、もしオールドヴィンテージワインに懐疑的な方がいらっしゃったら、ぜひシエル エ ヴァンのワインをお試しください。多方面のソムリエやシェフに今までお出ししてきましたが、連戦連勝の実力をお試しいただきたく思います。

     

    そして少しでも、熟成やコンディションに対する正しい認識が成され、ワイン愛好家が「飲み頃」という側面に今まで以上に注視し、未だ未成熟なオールドヴィンテージワインのマーケットを育て上げることが出来ればうれしく思います。

    (※ただし、当店で取り扱ってる古酒でも1万円以下で販売している物などは、純粋に味わいだけを考えた場合、その価格に見合った価値はありません。これは生まれ年のプレゼント需要の為であり、お客様ニーズの属性が異なりますので。)

     

  • 古いワインは美味しいのか? Vol.3

    このタイトルも第三回目となりましたので、そろそろ結論です。

     

    古いワインが美味しいとか、また古いワインが美味しくないという考え方ではなく、

     

    『飲み頃のワインが美味しい』

     

    ということにつきます。

     

     

    例えば、新世界で造られるカジュアルなワインなどは、ボトリング後直ぐのエキスがパンパンに詰まった力強い時期が一番美味しいでしょうし、年を取れば取るほど魅力はなくなります。

     

    実はワインの構成に必要な、タンニンや様々な香りの元、また発酵に必要な酵母菌などは各ワイン産地の農協などにいくらでも売っているのです。感覚的には料理でいうところの調味料のようなものです。

    また特徴的な樽の香りなどは、樽熟成でなくてもウッドチップといって、木のチップを混ぜることで人工的に香りを付けることができ、安価なワインの大半はこのような【調味料】を使って製造されています。

     

    料理でいえば、素材のレベルは低いが、調味料をふんだんに使った【濃い】味わいのB級グルメは、その力強さと相俟ってハッキリいって旨いのです。私もB級グルメは大好きです。しかしB級グルメなどは、基本的に濃い味で、素材の質の低さを覆い隠しているというのが現実です。この濃い味付けをとっぱらってしまったら、はっきりいって美味しくいただくことはできないでしょう。

     

    ワインの場合は、これらの『調味料』の効果は、『5年で消える』といわれています。

    ですので安価なワインなどは、古くなったら豊かさをまったく感じない、スカスカのワインになります。変な言い方をすれば、化けの皮が剥がれる前の、妙に力強くて重厚な若い内に飲んでしまうべきなのです。

     

    フランスなど旧世界でも安価な物は同じで、基本的に若い内に飲んだ方が断然美味しいです。

     

     

    ではなぜ、ワインの世界ではこれほど熟成という言葉が重要なワードとなっているのでしょうか。

    ワインと熟成は切っても切れないものですが、熟成とは、例えば20年耐えられるとか30年耐えることができるという概念ではなく、その期間中、『より良くなっていく』『より美味しくなっていく』『より複雑、深遠になっていく』というのが正しい理解のはずです。

     

    これを考慮すると、フランスで造られる、ボルドーであれば格付けワインのような古い歴史を持つ偉大な生産者で、新世界など新興勢力のモダンスタイルに対し、【対立意識】を持っている生産者が造り出す、上級キュヴェのグラン・ヴァン、ベタな言い方をすればフランス産高級ワインに限っては、数十年熟成と古い方が断然美味しいといえます。

    (ブルゴーニュでも同じです。ピノ・ノワールは長期熟成に向かないといった声も一部ありますが、偉大なワインであれば20~30年は余裕で熟成を続けます。広くピノは早目に飲んだ方が良いという認識が成されている原因は、ロバート・パーカーJr氏の影響でしょうが・・・その他の著名な評論家はピノが長期熟成に向かないという意見はまったく持っておりません。)

     

    これらの偉大なワインは、間違ってもリリース後直ぐに飲むようなことは行ってはいけません。

    香りは樽の香りが異常に立ち、味わいはタンニンの殻がすべてを覆いつくしており、渋く、硬く、重く、まったく開いた状態ではありません。

     

    偉大な造り手の偉大なヴィンテージの偉大なワインなどは、それこそ世紀を跨いで熟成(成長)します。スタンダードなヴィンテージの物でも、30年程度は余裕で熟成を続けるのです。

     

    私は立場上、ボルドーやブルゴーニュのグラン・ヴァンの古い物を今までたくさん飲んできましたが、グラン・ヴァン・クラスの標準的なヴィンテージのワインなら、20~30年熟成くらいが一番おいしく、その後10年くらいはピークから年々弱まっていく、古酒特有の枯れ感が愉しめる時期で、この風味はとても深遠で大好きです。

    グレートなヴィンテージの物なら、50年とかでもビックリするほど力強く、これらを体感することでしか、本当の意味でワインにおける『熟成』の意味は理解できないでしょう。

     

    ~ 続く ~

     

  • 古いワインは美味しいのか? Vol.2

    ワインにとって、切っても切り離せないワードが「飲み頃」です。

     

    当たり前ですが、飲み頃前や飲み頃を過ぎたワインよりも、飲み頃のワインの方が美味いわけです。

    そのワイン本来のポテンシャルが開花し、複雑性、深遠さが体感できます。

     

     

    前回の「古いワインは美味しいのか? Vol.1」では、並級品のワインのお話でしたが、そのブログの冒頭で、私が「オールドヴィンテージワインを取り扱っている理由」の一つが『ビジネスとして』といいました。

     

    これは生まれ年のワインを安価で欲しいというお客様が多くいらっしゃり、それを取り揃えることで利益が上がるからです。私もこの資本主義の社会で生活していますので、経済的メリットは当然求めています。

     

     

    しかし、私はもう一つ、オールドヴィンテージを取り扱う理由があります。

    こちらは、ハッキリいってビジネス度外視の試みであり、生意気な言い方をすれば『ミッション』なのです。

     

    なぜなら、その試みに対する正しいマーケット自体が残念ながら日本には無いからです。

    まったくもって、市場が出来上がっていないのです。

    どういうことかというと、一般的にワインのプロといわれるような立場にあるソムリエであっても、殆どの方が「結局オールドヴィンテージワインは美味しくない!」と断じる方が大変多いこと。

    その響きからくる崇高なイメージとは裏腹に、所詮ワインは若い内の、力強い風味を保っている時の方が美味い!というご意見の方が殆どです。

     

    皆さんがプロと信じている立場にある者が、こういう意見であるから日本ではヴィンテージワインのマーケットというのは未だに成熟していません。

    市場の無いところで利益を獲得することはできないのです。

     

     

    だから、まず市場を造る!

    というとんでもなく大きなことを胸に秘めております。。

     

     

    まず大きな課題を上げると、グラン・ヴァンといわれる偉大なワインにおいて、その殆どが

    『【飲み頃】に飲まれていない』

    という誠に勿体ない現象が蔓延しているということ。

     

     

    極端な見方をすれば、1本5万円の価値があるワインを5万円で買ったにも関わらず、2万円もしくは3万円分の価値しか愉しまないというワケのわからない行動なのです。

     

     

    フランスで造られる、クラシックスタイルの偉大なワインなどは、【本来なら】飲み頃を迎えるまでに最低10年は掛かります。10年経って、『やっと飲める』入口に来たという状態であり、まだ若いのです。

    真の飲み頃は、例えばボルドーグラン・ヴァンの代表格、メドック格付けの標準的なレベルの物で20年熟成~30年熟成くらいでしょうか。

    その後10年ほどは、古酒特有の枯れ感が愉しめる状態で、これはこれで素晴らしいものです。

     

    また最高峰といわれるクラスの造り手の、偉大なヴィンテージのワインなどは、もっともっとそれこそ世紀を跨いで飲み頃が続きます。

     

     

    ではなぜ?、プロといわれるソムリエたちがオールドヴィンテージに否定的なのでしょう?

    答えは簡単です。

     

    彼らは我々ワインの流通の、特に私のようにフランス現地に独自の供給ルートを持っている立場からいえば、ワインの知識や見識、テイスティング能力、サーヴィスに長けた『素人』だからです。

    あくまでもワインの飲み手としては、消費者と同じ土俵に立っているのです。

    (とっても生意気に聞こえたらすみません。。決してソムリエを否定し、自分を肯定しているわけではありませんので、誤解の無いようお願いします。)

     

    だから、

    正しい熟成を経たワインを飲むチャンスがないのです。

     

    私も何度か飲みましたが、確かに国内で年を取った古いワインは、はっきりいって美味しくありません。

    どれもこれも経年変化以上に年を取っており、メドック格付けのような偉大なワインでも30年もすれば酸化している物すら見受けるほどでビックリします。

     

    ~ 続く ~

     

  • 古いワインは美味しいのか? Vol.1

    シエル・エ・ヴァンでは様々なワインを取り扱っていますが、古い年代物のオールドヴィンテージワインの取り扱いにも力を注いでいます。

     

    理由は2点。

     

    一つはビジネスとして、「生まれ年のワイン」をプレゼントするというお客様のニーズに応える為。

     

    この場合、お客様のニーズは純粋にワインの味わいではなく、原料のブドウの収穫年を表すヴィンテージ(年号)にあります。もっと乱暴にいえば、ヴィンテージの数字だけに価値をお持ちです。

     

    生産者やワインのスタイルよりも、生まれ年がラベルに印字されていることが大切なのです。

    ビジネスライクなお話ですが、売上を上げるには、例えば30年熟成レベルの物でも7000~8000円位と安価な物が最も売れ行きが良く、『生まれ年のプレゼント用』の古いワインに関しては、当店では出来るだけ安価なオールドヴィンテージワインを揃えることに努めています。

     

     

    では、30年熟成レベルの古酒で、7000~8000円で販売できるワインは美味しいのでしょうか?

     

     

    ハッキリにいうと、その 【価格に見合った】 品質・美味さは到底期待できません。

     

     

    若いワインでそれだけのお金を出せば、それこそ高級ワインといえる素晴らしいワインが買えるわけで、純粋に味わいだけを考えるなら絶対に古いワインよりも若いワインを買うべきです。

     

    古いワインは年々消費が進み、当然個体数は減少します。

    その希少性から、味わいに関係なくワインの取引価格は上昇するので、必然的に古いワインは高くなります。では30年熟成の7000~8000円程度のワインは、元々(若い現行ヴィンテージといえる時期)はいくらほどで販売されていたのかというと、おおよそ2000~3000円程度なのです。

     

    ですから、純粋に味わいをお求めになるときに、このようなワインを買うことは絶対に避けるべきです。

    所詮、並級品のワインなのですから、これほど高額なお金を出す価値はありません。

     

    またワインは古くなれば美味しいのではなく、大切なのは『飲み頃』です。

    熟成すれば美味しいのではなく、個々のワインが持つポテンシャルに見合った飲み頃が、そのワインの一番美味しい時期なのです。

     

    リリース価格2000~3000円の並級品ワインの飲み頃はせいぜい10年程度。

    フランスで造られる比較的長期熟成向けのクラシックスタイルのワインでも、5~10年程がいわゆる飲み頃で、この期間がもっともワインが輝く時期でしょう。そして更にプラス5年間程が、古酒特有のチョイ枯れ感を愉しめる時期。それ以上となると、そのワインが持つ本来の魅力はもう楽しむことはできません。

     

    ですからそのレベルのワインの、30年熟成や40年熟成の味わいとなると、もう飲み頃を過ぎた、エキス分の薄いワインとなっています。

     

    しかしだからといって不味いというわけではなく、またワインに求めるニーズが『年号』そのものにあるのなら、確かに味わいそのものはピークを過ぎてはいても、それ以上に、生まれた年、就職された年、結婚した年など、想い出深い年号のワインを飲むことに大きな意味が、そして価値があるはずです。
    ご自身の素晴らしい想い出や様々な出来事、苦労、そしてその苦労を乗り越えて今があること、そんなことを想い出しながら味わって頂ければと思います。

    オールドヴィンテージワインの味わいは、単純にワインのエキス構成そのものの美味しさだけでなく、それ以上の深い価値があるのです。

     

     

    さぁ、ここまで読んで、

     

    『なんだ、結局オールドヴィンテージワインって美味しくないのか!』

     

    って思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、そう短絡的なお話ではありません。

    大切なことは

     

    『飲み頃』 なのです。

     

    ~ 続く ~

     

  • 甘口ワインの逆襲!リヴザルト 1959年


     

     

    今や世界的に辛口ワイン全盛の時代。

    赤でも白でも辛口至高に支配されています。

     

     

    しかし、どうなんでしょう。。多くの愛好家は、実際に多種多様ある甘口ワインを飲んだことがあるのでしょうか??

    私が感覚的に感じている限り、「甘口はパス」といっている方の多くは、飲んだことがないんじゃないかと思っています。

     

    じゃぁ、なぜ??

    なぜ甘口ワインは敬遠されがちなのでしょうか。。

     

    おそらく・・・

    甘口という響きが持つイメージとして、

    ・幼稚

    ・単純

    ・何となくカッコ悪い

    等々、洗練された大人のお酒の中でも特にスタイリッシュなワインにおいて、マイナスのイメージが先行するからなんじゃないかと・・・。

     

     

    甘いお酒というと『カクテル』があげられますが、確かにPOPで子供っぽさを感じてしまいます。しかしカクテルのような砂糖の甘さでなく、一切の補糖を行わず、天然ブドウの甘味のみで、かつ酸味が絶妙のバランスであり、長期熟成により獲得する複雑さを持つワインの甘口は、そう単純なテイストではないはずです。

     

     

    さて、今回はルーションが誇る高級デザートワイン、リヴザルトの1959年物。

     

     

     

     

    ヴァン・ド・ナチュレルと呼ばれる製法で、発酵中にアルコールを添加し発酵を止め、天然糖分を残したままオーク樽で長期間熟成させます。

     

     

    はっきりいって味わいは大人の風味そのもの。

    極甘口という土台の上に、怪しい東洋のスパイスやいくつもの香草があり、とても『熱い』飲み口です。ボディはフルボディで豊満。はっきりした黒ブドウを干した風味が舌で明確に確認できます。

    また余韻も相当長く、甘味と酸味、ビターな苦みとあいまって、抜けるような見事なフィニッシュを愉しめます。

     

    また甘口系ワインの便利なところは飲み置きが効く点。。

    抜栓後、軽くフタをしておけば2週間は余裕で元気です。

     

    まさにデザートとしてチョイ飲みにピッタリですね。

    皆さんも一度、極甘口の世界を味わってみてはいかがでしょうか。

     

     

  • シャトー・フォンレオー 1970年

    さて、昨日はリストラックのクリュ・ブルジョワ、シャトー・フォンレオー 1970年を愉しみました。

     

    何、クリュ・ブルジョワの1970年もの?

    大丈夫かいな??

     

    そう、前回、同じブルジョワのシャトー・ブリー・カイヨ 1969で大失敗したので、このクラスのワインが40年の熟成に耐えられるのかどうか?ハッキリいって博打覚悟で入手しましたが・・・。

     

     

    まず結論を先にいいましょう。

    大正解!美味かったぁ~~☆★

     

    信じられないほど状態が良く、本当に40年物のオールドと思ってしまうほどのコンディション。

    個体はフランスから試飲の為、5本のワインを空輸したのですが、その内の1本がこれで、やっぱり元請けネゴシアン出しのワインは違うと改めて実感しました。それほど完璧な状態だったのです。

     

    さて、リストラックのワインはアぺラシオン的には力強く長熟するワインが産まれます。しかし隣接するメドックの格上アぺラシオンと比べれば繊細さや品に欠けるワインで、「大味」といえるかも知れません。

    まぁ、しかしこの大味な特徴が幸いし、良品クラスのこのワインが40年熟成でもしっかりエキスを保ち、美味い!といえる結果となっているのだと思います。

     

     

     

    っていうかフォイルを破ってコルクを見たら「えっ?」

    普通に若いワインのようにコルク天辺が白くて・・・リコルク物だったのです。現地から調達する私でもリコルク物は珍しく、そもそもリコルクするということは長期熟成を見越した対策なので、もしやこのワイン、ポテンシャル相当高いのではと期待値が上がります。

     

    リコルク物なのでコルクも新しく、プルプルしていて簡単に抜栓できました。

     

      

     

    清澄度も高く、意外と深く濃い色。

    「イケそうだなぁ」との確信がドンドン強くなってきます。香りを嗅ぐとブラックカラントの香りは当然として、腐葉土、トリュフ、バター、スパイス、皮革などの芳しい熟成香が明確に香ります。

    40年物とは思えないほどのストラクチュアを伴い、肉付きもビックリするほどあります。

     

    カベルネ・ソーヴィニヨンの比率が高いワインですが、熟成によりタンニンは攻撃的ではなく丸い。

    余韻は、深い、大人な、モワァ~~とした土のブーケが鼻から抜けます。

     

    う~~む、素晴らしい!

    最悪「終わっている」ことを覚悟していたので、その反動からかこのワインには感動してしまいました。

    本当に綺麗な熟成が成功していて、格上のメドック格付けの古酒かと思ってしまうほどです。

     

    早速このワイン、正式オーダーしようと思います。

     

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