プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
今回はフンザ(Hunza)について勝手に語ります。
フンザ(Hunza)はパキスタン・イスラム共和国の北西部にあるギルギット・バルティスタン州にあります。北は中国、北西はアフガニスタンの国境があり、アフガニスタンの先にはタジキスタンが広がっています。
山岳地帯で、中国のカシュガルへはカラコルム・ハイウェイがあり、沿線には観光ホテルなどもあります。このような集落は点在する形になっています。
カランダル峠、イルシャード峠は夏の期間だけ通行でき、ワフジール峠を経由するとアフガニスタンのバダフシャーン州や新疆ウイグル自治区カシュガル地区にあるタシュクルガン・タジク自治県(中華人民共和国 )へと通じています。
7000m級のパミール高原の山々が迫る地域で、パキスタンと中国新疆ウイグル自治区を結ぶルートに相当します。そのためかなりの辺境地で、訪れる旅行者は外国人が多く、ほとんどが登山を目的としています。
自然に恵まれているため、一部では「伝説の地」や「桃源郷」などとも呼ばれています。それほど圧倒されるほどの自然美に囲まれた地域です。
実はここにはフンザワインがあり、旅行者にとっては隠れた名物となっています。
ただイスラム教の国なので、これは地元の人たちが醸造している一種の密造酒といえます。手に入れるのは容易でないともいわれます。
どのようなワインなのか、残念ながら情報が少なく、よくわかりません。ただ、通常のワインと比べると酸味が強烈で、つくりたてより少し熟成した方が良いとの話も聞きましたが、真偽のほどは不明です。
酒類を禁止するイスラム教ですが、密造酒があるのもイスマーイール派の信者が多いことにも関係しているかもしれません。イスマーイール派はイスラム教の中では戒律がかなり緩いようです。
もともとはシーア派の一派で、8世紀に起こったといわれます。特徴的なのは、グノーシス的な神秘主義的教説です。
【参考記事】
キリストの血入門 5
グノーシス主義だけでなく、新プラトン主義もあり、「隠れた知」が強調されて一派です。そのため他の派が聖典の「コーラン」を信仰の中心的な位置づけにしていますが、イスマーイール派は、そのような外部的解釈だけでなくイマームだけが知ることのできる秘教的な内的真理があるとしています。その二つを明確に区別しているのです。
もう一点、イスマーイール派の人々は、信仰を意図的に隠すようにしています。