プレゼント専門シエル・エ・ヴァンの店長・ハヤシです。
今回はザクセンハウゼンのアップルワインについて勝手に語ります。
ドイツの玄関口といえばフランクフルトです。
正式にはフランクフルト・アム・マイン (Frankfurt am Main) で、ヘッセン州に属する郡独立市です。
歴史的には、神聖ローマ皇帝の選挙が行われる諸侯会議が開催された都市で、皇帝の戴冠式もこの地で行われていました。
現在は国際金融の中心都市となり、欧州中央銀行、ドイツ連邦銀行、フランクフルト証券取引所、ドイツ銀行、コメルツ銀行、ドイツ復興金融公庫、DZ銀行、ヘッセン=テューリンゲン州立銀行の本社所在地になっています。
そのフランクフルトの名物のひとつとして挙げられるのがアップルワイン、つまりりんご酒です。
ドイツ語では「Apfelwine」といい、フランクフルト中央駅からはマイン川を渡った先のザクセンハウゼンが本場です。
都市部なので中央駅からザクセンハウゼンまでの移動が容易です。
地下鉄(Uバーン)のSchweizer (シュヴァイツァー広場)駅で下車すると、すぐにシュヴァイツァー通りに出ます。飲食店が並んだ通りです。
もし中央駅から歩くとしたら、おそらく30分程度ではないでしょうか。
アップルワインを堪能する店としては、老舗の「Adolf Wagner」などが有名です。創業は1931年です。
ドイツの酒場といえば、ミュンヘンのホフブロイハウスなどが世界的に有名ですが、ザクセンハウゼンでも似た雰囲気があるかもしれません。ただし、ビールとアップルワインの違いはありますが。
カウンターでは立ち飲みもできて、日本でも似た光景が想像できます。
個人的には、30年近く前に、この近くに留学していたあるピアニストがいて、その人がある理由でザクセンハウゼンから行方不明になったことがありました。
その人の行方を捜す、というようりも、手掛かりを求めて少しだけ聞き込みをしたことがあります。
当時はインターネットはなく、ザクセンハウゼンで楽しく学生たちと飲んだことを綴った絵葉書を最後に、消息が不明になり、仲間たちと心配していました。
折しも、ベルリンの壁が崩壊し、東西統一を加速させ、通貨統合が行われていました。
その一方で移民に積極的な政策をしていた西ドイツにとって、東ドイツとの統合は、移民してきた人々にとって複雑な状況を迎えていたといえました。
そのような時代を背景として、一人の女性が行方不明に。
どのような結末だったかは、機会があれば語るとして、アップルワイン「Apfelwine」を飲むと、その時の思い出が蘇ります。