http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20090503post-46
http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20090506post-47
さて、以前から続いてますが、いよいよ完結編です。
結論からいうと、ボルドーワインをもっとも安く買う方法がプリムールでの先物買いです。
蔵出し価格で買えますし、尚且つ生産者は樽熟中にお金を払ってくれるバイヤーに優遇価格を提示しますので、確実に安く買えます。
……が、かなり高いハードルがあります。
ハードル1:
そもそも情報がない、またスキームもない。
ボルドーでは毎年4月にお祭りの如くプリムールが開催されますが、世界中で商業的成功を収めている名高い格付けシャトーなどは、ホッておいてもバイヤーが集まってきます。
シャトー自らがキメ細かなカスタマーサービスを展開することはないのです。
一般消費者はもちろん、小売店や酒類卸業者でもほとんどプリムールには手を出していません。
日本のインポーターは、おそらく片手から両手で数えられるほどの大手インポーターしか手を出していないのが実態ではないでしょうか。
ハードル2:
支払から手元に届くまで、1~2年も待たなければならない。
これも業者が参加できない大きなハードルですね。
会社経営においてキャッシュフローは命綱。
今売る在庫も抱えなければならない、毎月のコスト、そして最低限の利益を確保し緊急時に備える必要もある。
いくら黒字でも、現金が切れれば会社は潰れてしまうのです。
そんな中、まとまったお金を1~2年も寝かすことは、余程潤沢な資金がないと無理なお話なのである。
もちろん当店も。。
消費者もそうでしょう……そんな長期間待てない……と。
ハードル3:
いくら安いのか買い付け時にはわからない。
あらかじめ”3万の物が1万7千円で買える”とわかっていれば、購入意欲も湧こうもの。
しかし実際には、そのヴィンテージのワインがボトリングされ、店頭に並んだ時に初めて「ウム、35%安く買えた☆」「おっ!60%も安く買えたぞっ☆★」となるのです。
ハードル4:
最低1パレット(50ケース:600本)から
輸出作業を実際に行うのはシャトーではなく、各シャトーと既得権で繋がっている大手ネゴシアンが取りまとめて行いますが、出荷作業はミニマム50ケースからしか行ってくれません。
これも一般消費者はもちろん、中小インポーターの参入障壁になっています。
しかし、ここにはそれなりのメリットもあります。
ネゴシアンが取りまとめを行うので、1ケース毎に別々のシャトーのワインを選べる仕組みになっています。
これはプリムールをグッと身近なものにしますね。
さて、色々と書きましたがやはりハードルはかなり高いと思います。
しかし、「赤信号みんなで渡れば怖くない!」ではありませんが、ボルドー愛好家達で”プリムール組合”といえば大袈裟ですが、サークルのような仲間を作れば少しはハードルを下げることはできるのではないでしょうか。
ワインが手元に届くまで時間がかかることはどうしようもないですが、ここは安く買えるということで目をつぶるとして、要は50ケース分をどうまとめるかですが……
ボルドーの愛好家なら、毎月2~3本は余裕で飲みますよね。。
だったら一人2~3ケース(24~36本)くらい引き受けるのは、無理な本数ではないんじゃないでしょうか。
例えば、カロン・セギュール1ケース、パルメ1ケース、モンローズ1ケース等々、少し高めのワインは将来に備えてプリムールで抑えておくとか。。
どうせ飲むのですからね。
しかも蔵出しワインという大きなオマケまで付いてきます。
そこいらのワインショップが”蔵出しワイン”といっているようなパチモノではなく、真の蔵出し物なわけで、これだけでもかなりの価値はあると思います。
ってことは……20人くらいの仲間が集まれば、プリムール参加も現実味を帯びてきます。
スキームは私があるので……どうなんでしょう。
皆さんこういったお話って興味あります??
実際他店でもプリムール販売を行っているところが私の知っている限り2店あります。
でも意外と高いんですよ、価格設定が。。
(そのお店を断じるつもりはまったくありませんので。。ただ名前のあるショップさんですから価格は強気ですね。たくさんお客様を捕まえていらっしゃるのでしょうね。)
私はプリムールでの価格を知っていますから、いくら利を乗せているかわかるんですが結構乗せてますね。
プリムールでの販売は、私側から見れば在庫を抱える必要がないのでその分リスクが下がります。
基本的に手数料という名目が利益になるわけで、利益はグンと抑えられます。
ブログのアクセス解析を見てると、このプリムールについてのページがやたら見られてましたので、もしやニーズがあるのかなと。。
もし反響が良ければ、プリムール参加メンバーでも募集しようと考えてます。
一人最低1ケースからと敷居を下げれば、そこそこ集まるのかな??
とにかく2000年以降ボルドーはふざけるなっ!といいたくなるほど値段が上がっています。
2級や3級物の最新ヴィンテージでも2万円超えとか、1級シャトーは平気で10万オーバー……消費者は何か策を講じなければ、継続的にワインを楽しめなくなってしまう。
かといって旨安ワインばかりではやっぱり物足りないですものね。
今後は、お気に入りワインは店頭買いしないなんて方が増えるかも知れません。
興味のある方はお気軽にコメント、もしくはシエル・エ・ヴァンのカスタマーサービスまでご連絡ください。
まだまだ考案中ですが、反響次第では真剣にプリムールでの買付を実現しようと思ってます。
誰でもそうでしょうが、なんとか、少しでも安く買いたいわけですよ。
あのボルドーのコストを無視した、真の愛好家を無視した価格設定を見ていると。。