今日もワインを飲んでます そして思いついたことを書きつづる

  • テイスティングを楽しもう

    テイスティングという言葉ほど、一般に広く誤解を受けている言葉はないでしょう。

     

    銘柄をいい当てる?

    ヴィンテージや産地をいい当てる?

     

    いえいえ、それはテイスティングではなくゲームです。

    実際そんな芸当ができるのは、マダム・ビーズ・ルロワのような天才でなければできっこありません。

     

     

    「えっ、ソムリエはできるんじゃないの?」

     

    一度どこかのレストランでソムリエさんに聞いてください。

    ノーヒントで銘柄、ましてやヴィンテージが判断できるソムリエなんていません。

    特徴があり、特に思い入れのあるワインだとたまたま当たる場合もありますが、そうでもなければ誰もわかりません。

     

    ソムリエや我々アドバイザーを過大評価してはいけません。

     

     

    そもそもテイスティングとは、銘柄をいい当てるようなものではありません。

    そのワインの「味わい(色、香り、味)」を理解するのがテイスティングなのです。

     

    そしてこのテイスティングが、よりワインを楽しいものにしてくれるのです。

     

     

    「楽しく飲めればそれでいい」…ごもっとも。

    「ワインを楽しむのに知識なんて必要ない」…なるほどその通り。

     

    しかし、ほんのちょっと五感を研ぎ澄まし、どう美味しいのかが言語化できれば、ワインは更に味わい深いものになるのです。

     

    言葉で感情は表わしきれませんが、言葉が感情や五感をより敏感にするものです。

    ワインの味わいを言葉で表現できるようになることは、ワインの味わいそのものをより理解できることにつながるのです。

     

     

    味わいという個人の主観に満ちた分野に、ある程度の共通コードを理解すればワインライフがさらに素晴らしいものになります。

    客観的な軸さえつかめば、後はご自分の感覚でどんどん言語による理解は深まります。

     

     

    皆さんもどんどんテイスティングを実践し、より広くより深くワインライフを楽しもうではありませんか。

     

  • ブルゴーニュ/ベルナール・デュガ・ピィ 2001

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    いやぁ~~、前回、旨安ワインでズッコケたので、今回は安全パイにしました。

     

     

    ブルゴーニュに宝石のように輝くドメーヌ、、デュガ・ピィの逸品です。

     

    ブルゴーニュ広域呼称と侮るなかれ。

    今日、ワインの品質を決定づける最たる要因は「造り手」なのである。

     

    評論家やうるさ目のソムリエがアぺラシオンだのヴィンテージだのカンカンガクガクいったところで、それらはしょせん2番手3番手要因。

    生まれ持った天才的な味覚の持ち主でなければ、アぺラシオンやヴィンテージの差異などはキャッチできるものではないのです。

     

    ブルゴーニュは難しいといわれる方が多いのですが、ボルドーと同じように造り手を勉強すれば取りあえずはOKです。

     

     

     

    ってことで、デュガ・ピィのワインが美味しくないわけがない。。

     

     

    低級キュヴェだというのに、一体どうやってこれほどのコク、酒質、そしてフィネスに富んだスタイルを再現できるのでしょうか、、、ハァ~~、美味いっす★

     

    決して薄くはないのだが、チリピノと比べれば明らかにクリーンな色調でホッとします。

    良いピノの特徴である「さくらんぼ」の苦味臭や「梅」の酸臭が心地よい。

    動物系の香りも上がってくる。

    複雑で良い。

     

     

    口当たりは強い酸もあり鋭いが、過剰なレベルではなく好印象。

    絹のようにキメが細かい印象でサラサラ飲めるが、ボディはミディアム~フルで力強い。

     

    アルコール度数もチリピノは14%台が中心なので後半疲れるが、12%台と私的にはど真ん中。

    これが爽やかな印象を助長している。

    今の季節にはドンピシャですね。。

     

  • アロモ・カベルネ・ソーヴィニヨン・プライベート・リザーブ2007

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    旨安ワインのレビューです。

     

    さてさて、1千円台の旨安ワインのレビューは実は初めて。

     

    あらゆるワインを飲んで来て、売り手がどんなキャッチコピーを歌おうが「1千円台で満足できるものなどない」という持論から、すべて2千円台を基本としてきましたが……。

     

    このワイン、

    アロモ・カベルネ・ソーヴィニヨン・プライベート・リザーブがその考えを覆してくれるのを期待して、ポンッっと栓を抜きましたが。。

     

     

    NG

    やっぱり無理なんですかね、1千円台じゃ。。

     

     

    アロマという響きは、「それなりに美しく芳しい香り」に対して使いたいもの。

    であるならこのワインにアロマがどうのこうのという論評はできない。

     

    安っぽいカシスの香りに安っぽい飲み口。

    そして典型的な安カベルネ・ソーヴィニヨンの証である青野菜臭さ。

    さらに妙に甘い・・・。

     

    抜いて1時間ほどすれば、その薄っぺらい構成が更に如実に姿を現す。 

     

    すみません、ケチョンケチョンにいったしまいましたが、価格は1600円。

    この価格を考慮すれば、ここまで酷評することはできないのかも知れません。

    大勢でワイワイ、カジュアルに飲んで騒ぐのなら十分価値のあるワインではあります。 

     

    でも純粋に味わいを愉しむためなら、いくら安くてもこのワインをチョイスできません。

     

    旨安ワイン度=50点。

     

     今回は散々な結果でしたが、やはり1千円台で「旨い!」といえるワインこそ旨安ワインの真髄。

    まだまだ挑戦は続けます。。

     

  • ワインを安く買う方法【プリムール】3

    http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20090503post-46

    http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20090506post-47

     

    さて、以前から続いてますが、いよいよ完結編です。

     

     

    結論からいうと、ボルドーワインをもっとも安く買う方法がプリムールでの先物買いです。

    蔵出し価格で買えますし、尚且つ生産者は樽熟中にお金を払ってくれるバイヤーに優遇価格を提示しますので、確実に安く買えます。

     

    ……が、かなり高いハードルがあります。

     

     

    ハードル1:

    そもそも情報がない、またスキームもない。

     

    ボルドーでは毎年4月にお祭りの如くプリムールが開催されますが、世界中で商業的成功を収めている名高い格付けシャトーなどは、ホッておいてもバイヤーが集まってきます。

    シャトー自らがキメ細かなカスタマーサービスを展開することはないのです。

    一般消費者はもちろん、小売店や酒類卸業者でもほとんどプリムールには手を出していません。

    日本のインポーターは、おそらく片手から両手で数えられるほどの大手インポーターしか手を出していないのが実態ではないでしょうか。

     

     

    ハードル2:

    支払から手元に届くまで、1~2年も待たなければならない。

     

    これも業者が参加できない大きなハードルですね。

    会社経営においてキャッシュフローは命綱。

    今売る在庫も抱えなければならない、毎月のコスト、そして最低限の利益を確保し緊急時に備える必要もある。

    いくら黒字でも、現金が切れれば会社は潰れてしまうのです。

    そんな中、まとまったお金を1~2年も寝かすことは、余程潤沢な資金がないと無理なお話なのである。

    もちろん当店も。。

    消費者もそうでしょう……そんな長期間待てない……と。

     

     

    ハードル3:

    いくら安いのか買い付け時にはわからない。

     

    あらかじめ”3万の物が1万7千円で買える”とわかっていれば、購入意欲も湧こうもの。

    しかし実際には、そのヴィンテージのワインがボトリングされ、店頭に並んだ時に初めて「ウム、35%安く買えた☆」「おっ!60%も安く買えたぞっ☆★」となるのです。

     

     

    ハードル4:

    最低1パレット(50ケース:600本)から

     

    輸出作業を実際に行うのはシャトーではなく、各シャトーと既得権で繋がっている大手ネゴシアンが取りまとめて行いますが、出荷作業はミニマム50ケースからしか行ってくれません。

     

    これも一般消費者はもちろん、中小インポーターの参入障壁になっています。

     

    しかし、ここにはそれなりのメリットもあります。

    ネゴシアンが取りまとめを行うので、1ケース毎に別々のシャトーのワインを選べる仕組みになっています。

    これはプリムールをグッと身近なものにしますね。

     

     

     

    さて、色々と書きましたがやはりハードルはかなり高いと思います。

     

    しかし、「赤信号みんなで渡れば怖くない!」ではありませんが、ボルドー愛好家達で”プリムール組合”といえば大袈裟ですが、サークルのような仲間を作れば少しはハードルを下げることはできるのではないでしょうか。

     

    ワインが手元に届くまで時間がかかることはどうしようもないですが、ここは安く買えるということで目をつぶるとして、要は50ケース分をどうまとめるかですが……

     

     

    ボルドーの愛好家なら、毎月2~3本は余裕で飲みますよね。。

    だったら一人2~3ケース(24~36本)くらい引き受けるのは、無理な本数ではないんじゃないでしょうか。

    例えば、カロン・セギュール1ケース、パルメ1ケース、モンローズ1ケース等々、少し高めのワインは将来に備えてプリムールで抑えておくとか。。

    どうせ飲むのですからね。

     

     

    しかも蔵出しワインという大きなオマケまで付いてきます。

    そこいらのワインショップが”蔵出しワイン”といっているようなパチモノではなく、真の蔵出し物なわけで、これだけでもかなりの価値はあると思います。

     

     

    ってことは……20人くらいの仲間が集まれば、プリムール参加も現実味を帯びてきます。

     

     

    スキームは私があるので……どうなんでしょう。

    皆さんこういったお話って興味あります??

     

    実際他店でもプリムール販売を行っているところが私の知っている限り2店あります。

    でも意外と高いんですよ、価格設定が。。

    (そのお店を断じるつもりはまったくありませんので。。ただ名前のあるショップさんですから価格は強気ですね。たくさんお客様を捕まえていらっしゃるのでしょうね。)

    私はプリムールでの価格を知っていますから、いくら利を乗せているかわかるんですが結構乗せてますね。

    プリムールでの販売は、私側から見れば在庫を抱える必要がないのでその分リスクが下がります。

    基本的に手数料という名目が利益になるわけで、利益はグンと抑えられます。

     

     

    ブログのアクセス解析を見てると、このプリムールについてのページがやたら見られてましたので、もしやニーズがあるのかなと。。

     

    もし反響が良ければ、プリムール参加メンバーでも募集しようと考えてます。

    一人最低1ケースからと敷居を下げれば、そこそこ集まるのかな??

     

    とにかく2000年以降ボルドーはふざけるなっ!といいたくなるほど値段が上がっています。

    2級や3級物の最新ヴィンテージでも2万円超えとか、1級シャトーは平気で10万オーバー……消費者は何か策を講じなければ、継続的にワインを楽しめなくなってしまう。

    かといって旨安ワインばかりではやっぱり物足りないですものね。

    今後は、お気に入りワインは店頭買いしないなんて方が増えるかも知れません。 

     

     

    興味のある方はお気軽にコメント、もしくはシエル・エ・ヴァンのカスタマーサービスまでご連絡ください。

     

     

    まだまだ考案中ですが、反響次第では真剣にプリムールでの買付を実現しようと思ってます。

     

    誰でもそうでしょうが、なんとか、少しでも安く買いたいわけですよ。

    あのボルドーのコストを無視した、真の愛好家を無視した価格設定を見ていると。。

     

  • 古酒の抜栓は難しい??

    最近多い質問が、20~30年物のオールドヴィンテージともなれば抜栓できるのか?

    というものです。

     

    ソムリエでも古酒となると抜栓に苦労すると……。

     

     

    答えは「ノー」であり「イエス」です。。

     

    えっ、よくわからないって。

     

     

    確かに古酒は、若いワイン(10年未満)と比べればコルクは当然もろくなってますので難しいです。

    しかし比較すればというお話で、絶対的に難しいとは思いません。

    いやっ、はっきりいおう、簡単です。

     

     

    でも知り合いのソムリエさん達も、やたら古酒の抜栓を大袈裟に難しいといわれる方が多い……。

    私はなぜなんだろうって、いつも思っていました。

    そんな難しいかぁ??って。

     

     

    私はインポーターとしてワインのプロだとそれなりに自負してますが、サーヴィスに関しては素人です。

    そんな私でも古酒の抜栓で失敗したのは、初めて古酒といえるワイン(30年物位だったと思います。)を自分で抜いたときだけです。

    やっぱり感覚がわからなかったので、普段通りに”やって”しまって途中でコルクが半分に割れたのです。

     

    はぁ??

    と思って、、、でもその上からスクリューをもう一度差し込み、問題なく抜きました。

     

    この一度の経験で、”感覚”がわかったのです。

    感覚を掴んで以降、楽勝でポンポン抜きます。

    以降は成功率100%です。

     

     

    要は、「ゆっくり」「優しく」抜けばまったく問題ありません。

    これを守れば誰にとっても「簡単」です。

     

     

    それでもソムリエは難しい難しいと嘆きます。。

     

    ん~~??って期間が続き、答えはわかりました。

    行きつけのワインバーで、店長が79年のマルキ・ド・テルムを出してくれました。

    私が好きってことを知っていたので、入手してくれてたのです。

     

    「俺が開けるわっ」

    余裕シャクシャクでやってると、ボロボロ~~ってコルクが砕けました。。

    「はぁ~~、何これ?」

    「メッチャもろいやん!」

     

     

    わかった瞬間でした。

     

    適正な湿度で守られてこなかったコルクは、乾燥で衰えが加速するんだなぁっと。。

    自分がこれまで入手していたワインは、フランスの地下蔵で保管されてきたワインばかりだったから、湿度でコルクの弾力性が守られていたんだなぁって。。

     

     

     

    だから他店の古酒で苦い経験をされた方は、すごいナーバスになられてるんですよね。

    私に開けられますかね??って。。

     

    少なくとも当店が扱っているワインは、「ゆっくり」を守ってもらえば大丈夫なんです。

    自分でいうのもなんですが、はっきりいって物が違いますから。

     

    ウチのワインに関しては、余り心配しなくても大丈夫ですからね。

     

    ※ちょっと宣伝っぽくなってしまって恐縮ですが、誤解だけは解いておきたかったので書かせていただきました。

    きちんと適正な湿度で保管されてきたコルクは、思いのほかしっかりしてますって。

     

     

  • ビッグ・ヴィンテージ1982年 シャトー・キルヴァン

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    ボルドー、ビッグ・ヴィンテージ1982年のシャトー・キルヴァン。

     

    こんな仕事をしながらも、さすがに1982年物となるとなかなか自己消費はできませんが、ゴールデンウィーク中のちょっとした贅沢に飲ませていただきました☆

     

     

    しかしエチケット痛んでますね。。皆さんどうなんですかね??

    私なんかはもうカッコイイ!!としか思えないんですが……違うんですかね?

    古酒マニアの方などは、これくらい枯れたエチケットだと芸術作品のように思われるんですが。。

     

    レストランとかに持ち込めば、めちゃくちゃカッコイイんですよ、これが。

     

     

     

     

    あぁ~~、やっぱり美味いですね。

    その美味さは旨安ワインのそれとは完全に一線を画しています。

    とても複雑で香り高く、、ウットリです。。

     

     

    さすが1982年物、まだまだ力強くて後15年以上はまだまだ飲み頃でしょう。

    61年物がそろそろヘタって来るころですので、今やオールドヴィンテージでは82年物が一番注目株ではないでしょうか。

    超一流どころの61年はまだまだ成長中だが……。

     

    カベルネらしいカシスのアロマが微かに香りますが、オールドヴィンテージらしくトリュフ、ナツメグ、なめし革……土や燻香、それと偉大な熟成を経たワインの証キャラメルの風味。

    たまりません。

     

    樽香がプンプン香ることもなく、もちろんタニックでもない。

     

    ACマルゴーはタニックで気難しい特徴がありますが、美味く成長してます。

     

     

    テクスチャーは……お見事!

     

    ビロードのタッチという表現は、旨安ワインには絶対に使えませんが、ここでは遠慮なく使おう。

    シルクよりは厚みがあり、、、これはやはりビロードのテクスチャー。

    舌舐めずりしてしまいます。

     

     

    うぅ~~ん、見事だ。

     

  • そもそも何が良い?ヴィンテージワイン2

    http://www.ciel-vin.jp/contents/wine-blog/20090508post-50

    の続きです。

     

    さて、ヴィンテージワインはそもそも何が良いのか?

     

    前回、ワインの味わいの要素を簡単にまとめました。

    そしてヴィンテージワインはそれらがどれも当てはまらないと。

    ???かも知れませんね。

     

     

    先に進む前に、「飲み頃のワイン=最高の状態のワイン」という方程式を頭に叩き込んでください。

     

    さらに、最高の状態とは「複雑でバランスが良い」

    プロの評論家などがワインを賛美する言葉としてよく使われますね。

    この定義もしっかり頭に叩き込んでください。

     

     

     

     

    では複雑とはどういうことか?

    多種多様な香りや味わいの要素があるということ。

     

    バランスが良いとは?

    特定の要素が抜きんでていないということ。

     

     

    多種多様な要素とは異なる要素がいくつも、それこそ優れたテイスターともなれば数百種類もの要素をキャッチします(らしい)。

    例えば、甘口と辛口は反対語ですが、

    「なんともいえない甘味、しかしその奥に心揺さぶるほど良い苦味がある。」

    また、力強さと優しさも反対語ですが、

    「巨大といえるほど力強いが、それでいて柔らかく優しい飲み口だ。」

     

    また香りがワインにおいて重要な要素ですが、香りを大まかに分類すると

    ・果実系(カシス、ベリー、チェリー、プラム、サクランボ、バナナ、アカシア…等々)

    ・スパイス系(ヴァニラ、アニス、ナツメグ、ブラックペッパー、シガー、タール…等々)

    ・植物系(バラ、草、針葉樹、杉、ハーブ、ミント、赤い花、白い花…等々)

    ・動物系(なめし革、じゃこう、燻製、血、生肉、汗、ムスク…等々)

    ・その他(腐葉土、キャラメル、石、鉄、バター、トリュフ、アーモンド…等々)

     

    と色々ありますが、最高状態のワインは、果実系・スパイス系・植物系・動物系・その他がすべて混在します。

     

    そしてバランスが良いわけですから、何か特定の要素が目立つことがない。

     

     

     

    よくワインカタログなどに、甘口/辛口、重い/軽いとあったりします。

    また、カベルネ・ソーヴィニヨンなら誰もがまず「カシス」のアロア。

    ピノ・ノワールなら「ラズベリー」のアロマを思い浮かべるのではないでしょうか。

    また樽の香りもそうでしょう。

     

    若いワイン(10年未満)は、上に書いた特定の要素が目立ちすぎてしまい、どんな偉大なワインを飲んでも同じような香りや味わいしか楽しめません。

    果実系、樽香、タンニンに酸。

    「重厚で力強く樽香が効いており、果実のアロマに溢れるワイン」が良いワインと信じ込んでしまうのです。

    どうしても刺激の強い要素が前面に出るので、もっと奥にある、飲み手を感嘆させてやまない様々な「隠し味」、「本当の姿」を強烈すぎる特定の要素が覆い隠してしまいます。

     

     

     

    例えばシャトー・ラトゥールなどは、ボルドーでも最大級の巨大なワインです。

    しかし、しっかり熟成させたラトゥールのそれは決して重たいものではなく、相反する爽やかなフィネスを兼ね備えています。

    マルゴーなどはエレガントとして広く知られていますが、あの目の詰まったようなタンニンの強さはボルドーでも一番でしょう。

    10年以内のマルゴーを飲んで”エレガント”と称賛するのはまったく???

     

     

    それら特定の要素(刺激の強い)が数十年の熟成により和らいだとき、やっとベールを脱ぎすてて飲み手に本当の姿を見せてくれます。

     

    しっかり熟成したヴィンテージワインはまさにそう。

     

     

    もし貴方が若いワインしか飲んだことがないのなら、同じ銘柄のヴィンテージワインを飲むとまったく別のワインだと思うかも知れません。

     

    今まで感じることのできなかったさまざまな要素をはっきりと体感し、ビックリすると思います。

     

    ヴィンテージワインには、甘いや辛い、カシスやラズベリーのアロマなどと一つが誇張されることはありません。

    そして飲み口に関しては、すべて

    柔らかく

    優しい

    芳醇で

    豊満で

    さやかな

    ビロードで

    シルクのタッチ

    しなやかな

    など、総じて良い方向へすでに到達しています。

     

     

    ヴィンテージワインは、決して希少性やステイタス性によって高価なわけではなく、感動すら与えてくれるほどの「美味しさ」が魅力なのであり、それを体現した世界中の愛好家は若いワインの何倍ものお金を払ってでも入手しようとするのです。

     

     

     

    どうです?

    ヴィンテージワインの良さが伝わりましたか??

     

    私なら、格上の高級な若いワインへ1万円払うなら、少し格の落ちるヴィンテージワインに1万円払って飲みます。

    ワインの本当の素性など、それなりの熟成を経た後でなければどうせわかりません。

    ましてやヴィンテージ毎の良し悪しやテロワールの違いなどは絶対わかりません。

    はっきりいって若いうちは、格上も格下もほとんど違いがないんですよね。

    だから高いお金を払う意味がない。。

     

     

     

    きっと貴方もヴィンテージワインを飲みとこういうでしょう。。

     

    「鮮やかなお花畑のような芳しいアロマ、、同時に森の奥深くの針葉樹のような静的なニュアンスも感じる……口の中を一杯に満たす相反するさまざまな要素、力強く豊満だが優しく、甘味溢れるテクスチャーだがとても爽やかで、それでいてピリピリと舌を刺激するほど良い苦味がり、それが余韻として長く残る……おぉ~~見事なワインだ。。」

     

    注)遠峰一青ではありません(笑)

     

  • そもそも何が良い?ヴィンテージワイン1

    さて、私はヴィンテージワイン専門店を営んでいるわけですが、多くのお客様から

     

    「そもそもヴィンテージワインは何が良いのか?」

    「熟成したワインの利点は?美味いのか??」

     

    というご質問をいただきます。

     

     

    慢心でした……そんなことはわかりきっていることと油断していました。

     

    でもよくよく考えたら、それを商売にしている以上「これだからヴィンテージワインは良い!」って具体的に発信しなければいけないんだと気づかされました。

    これはごめんなさいです、ホントに。

     

     

    ってことで何が良いの??

     

    念のため補足しておきます。

    ヴィンテージワインとはブドウ生育の優良年のワインを指したり、古い年代物のワイン(オールドヴィンテージ)を指すこともありますが、ここでいうヴィンテージワインとは後者です。

    後、ボルドーなら格付けクラス、ブルゴーニュなら名門ドメーヌの逸品など、品質の高いワインという条件においてです。

     

     

    やっと本題。。

    何が良い??

     

    これはとても簡単。

    美味い!ということです。

    そう、若いワイン(10年未満)より、しっかり熟成させたワインは“断然”美味い!!

     

    これは独断ではありません。

    実際に私は色々ワインの勉強や研究を行う仲間がいますが、一度面白い試みを行いました。

     

    色メガネのついていないワイン初心者に10人集まってもらい、同じ銘柄の6年熟成、もう一方は23年熟成のワインを3種類飲んでもらって、どちらが美味いか答えてもらったのです。

     

    結果は……驚きました。。

    なんと全員が23年熟成の方が美味い!とのこと。

    しかも、「いやっ、どう考えてもこっちでしょっ!」的な回答。

    明確なんです。

     

     

    ワインに固定観念がない素人のこの意見はとても重要です。

    中途半端に経験があると、変な好みが完成されていて、例えば「重厚なワインが好き」や「樽香の効いたウッディなワインが好き」等々偏りが否めません。

     

     

    もっとも簡単なワインの味わい表現として、

    甘口か辛口.か

    渋みが強いのか弱いのか

    重たいのか軽いのか

     

     

    目立つ香りは、

    カベルネ・ソーヴィニヨンならカシス

    ピノ・ノワールならラズベリー

    また樽の移り香

     

     

    目立つ風味は、

    タニック

    酸のインパクト

    固さ

    切れ味

    重厚

    等々。

     

     

    上のようにワインを表すことができます。

     

     

    しかしヴィンテージワインは、上のどの表現も当てはまりません!

     

    もう一度いいます。

     

    「ヴィンテージワインは、どの表現も当てはまらない!」

    のです。。

     

     

    ちょっと長くなりそうなので、続きは次回に。

     

  • チリ・ピノの雄、レイダのピノ・ノワール

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    さて、久しぶりの旨安ワインのレビューです。

    今回もチリワインを候補に挙げており、セパージュは難し目のピノ・ノワール100%。

     

    新世界ワインの台頭は目覚ましいのですが、ピノ・ノワールの繊細なアロマやテクスチャーとなるとブルゴーニュには……う~~ん、正直まだまだ追いついたとはいえないですね。

     

    カリ・ピノ(カリフォルニア・ピノ・ノワール)などは”商業的”に成功してはいますが、あくまでも商業的な成功であり、品質的にはブルゴーニュがやっぱり上です。

    「カリフォルニアのロマネ・コンティ」や「ニュージーランドのロマネ・コンティ」など???なキャッチコピーで紹介されるワインもありますが、私にいわせれば「そんなわけないやん。。」ですし、多くの愛好家も同意見でしょう。。

     

    あっ、勘違いがないように、、、決して新世界ピノをNGといっているのではありません。

    事実私も飲みますし、素晴らしいワインもたくさんあります。

    しかし1万円前後のワインを、「どこどこのロマネ」や「どこどこのペトリュス」などという有り得ない宣伝文句に白けてしまうのです。

    価格が何倍もする超高級ワインは、伊達に高いわけではありません。

    基本的なポテンシャルがまったく違うのに、事実に反することを堂々と発信する姿勢はどうかと。。

     

     

    さて、余談が過ぎましたがこのワインはいかがなものか?

    レイダ・ラス・ブリサス・ピノ・ノワール 2007 レゼルバ

     

     

    生産者レイダからの解説をそのまま引用すると、「生育されるブドウ畑の区画は南西向きで日当たりが限られ、海の冷涼な風が直接当たる場所でシャルドネやピノ・ノワールといったブルゴーニュのセパージュが奇跡的に成功している」とのこと。

    また2千円後半とリーズナブルなのに、フレンチオーク樽熟成10ヵ月。

    くぅ~~、心を揺さぶられます。。

     

     

    色調は相変わらずの濃いダーク・ルビー。

    凝縮感があり、エキス分がパンパンに詰まっていそうな色です。

    ただ前回のカサマリンよりは、明るい色調。

     

    ピノ・ノワールの定番、ラズベリーのアロマが前面に香ります。

    強めの酸臭もあり、これは好印象……旨安ですから。。

     

    テクスチャーは固めですが、これは悪い意味ではなくミネラリーということです。

    凝縮感はありますが、このミネラルの固さが幸いし結構さわやかです。

    タンニンも強すぎず、後味の余韻も長め……うん、旨い!

     

     

    さすがチリで評判のピノ・ノワールですね。。

     

    しかし価格の安さを無視して難癖を付けるなら、やっぱり少し重たい。いつもチリワインは後半飲み疲れするのです。

    バルサム質の豊かな構成エキスが、饒舌でわかりやすい美味さを与えてくれるのですが、ブルゴーニュの繊細さにもう少し近づいて欲しいところ。。 

    やはり涼しい区画といえど、フランスの銘醸地と比べれば温暖だということですね。

     

     

    さてさて、2千円後半という価格とこの品質を相対的に評価すると、やはり優れた旨安ワインだといえます。

    80~90点。

     

    これが2千円前半で買えれば……プラス10点かも。。

    しかし、相変わらずチリワインは安くてうまいワインの宝庫ですね。。

     

    美味しかったです。

     

  • ワインを安く買う方法【プリムール】2

    プリムールの続きです。

     

    さて、ボルドーの生産者(シャトー)は実際にワインを引き渡す前に予約販売を行います。

    ボトリング時の価格を通常の卸価格とすれば、予約販売での価格は特別な優遇価格です。

    バイヤーからすればお金を支払った後、物が来るまで1~2年も待たなければならないので、特別に安い価格でなければ誰も買いません……当たり前ですね。。

     

     

    単純に”安く買う”というのであれば、プリムールは絶対なのです。

    特にファーストプライスは、この世で一番安いボルドーワインの価格なのです。

     

     

    どれくらい安いのかというとヴィンテージ毎に異なりますが、店頭価格と比較した場合、楽に50%位は安く買えます。

    また平均して3~4年に一度ほどの割合で、”グッド・ヴィンテージ”が出ますので、それらは大化けします。

    3~4年に一度というと、結構な割合ですよね。

    ややこしいので円でいいますが、プリムール価格3000円のワインがボトリング時に1万円とか、8000円の物が6万円になったこともありました。

    当然一般消費者は、ボトリング時にシャトー蔵出し価格で買えるわけではなく、流通の最終「小売店」で購入するわけですから更に高くなり、大化けワインなどは80~90%OFFとかもあり得るわけです。

     

     

    それなら消費者もプリムールでワインを買うのが一番お得なわけです。

    プリムールには一般消費でも参加できるのです。

    しかし実際には、プリムールでワインを購入する消費者は殆どいません。

     

    なぜか?

     

    そこには非常に高いハードルがあるからです。

     

    続きは「ワインを安く買う方法【プリムール】3」で。

     

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