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1980年(昭和55年)のワイン・ヴィンテージですが、一部を除きフランスのワイン産地全域において、余りパッとしないヴィンテージです。
まずボルドー赤ワインの1980年(昭和55年)は、雨量も気温も凡庸なワイン・ヴィンテージ。夏は多くの雨に見舞われ終始涼しく、気温が低かった年。収穫期の10月に入っても雨が多く、それが葡萄の凝縮をさらに奪った結果となりました。ただ、その間の9月は好天にも恵まれたので、その分が救われ、最終的にはそこそこにまとめ上げることが出来たヴィンテージでした。このボルドーで特筆すべきは甘口白ワインの銘醸地"ソーテルヌ"。良質な貴腐菌は80年代でも1~2を争う出来となったのが1980年(昭和55年)です。
ボルドー白辛口ワインは残念な年という結果ですが、そもそも情報不足。ボルドーの白といえばソーヴィニヨン・ブランですが、殆どのシャトーは赤をメインに生産しており、白は造っていても自分たちが愉しむためというスタンスが多く、信頼性に欠ける情報しか発信されていません。
フランスのワイン産地全体的に厳し目の1980年(昭和55年)ですが、そんな中、唯一出来のよかったのがブルゴーニュ赤の1980もの。1980年のピノ・ノワールは、良い造り手のワインならまだまだおいしくいただけます。気候的にピンポイントで恵まれました。
白ワインの1980についても一般的にはかなり厳しい評価となっていますが、色々調査した結果、標準よりは少し劣るといった程度で、最悪とかバッド・ヴィンテージと酷評されるほどではないと思います。事実、1980年の白ワイン(シャルドネ)を飲みましたが、30年が経った今でも普通においしく飲めました。
1980年(昭和55年)、ローヌは至って標準ですが、北部は標準よりも上、逆に南部は標準よりも下、といったところです。
ロワールは広大な区画ですので、細分化するとさまざまな評価となるのですが、総体的には少し厳しいヴィンテージ。
アルザスは特段マイナス面もなく、標準か少し優秀と評価できます。
このように、1980年は甘口白、ブルゴーニュ赤を除くと残念なヴィンテージという評価になってしまいます。ただし、ヴィンテージチャートは各機関によって評価にバラツキがあるもので、事実当店もヴィンテージチャートをまとめ上げるときに、まったく異なる評価がゴロゴロしていることに戸惑いました。特に30年以上も前の評価は信頼性が高いといえるものではないでしょう。正確な調査・情報を収集するには、技術的にも時代背景的にもまだまだ難しい時代だったのです。
またヴィンテージチャートとは、あくまでも各産地におけるブドウ作柄評価をチャート化したものです。その収穫されたブドウを原料とし、各生産者が最終的に造り出すワインの出来とは随分と乖離していることも珍しくありません。
良質なブドウでも、人の技術が劣れば低品質なワインとなり、出来の悪いブドウでも、匠の技により見事なワインが産まれます。
最終的に完成されたワインの評価は、各生産者やキュヴェの違いはもちろん、飲むタイミング(熟成期間)によりヴィンテージチャートとはまったく異なった評価となるのです。
この年のワインを生まれ年ヴィンテージとしてプレゼントに贈られるなら、やはりお勧めは甘口ワインです。ヴィンテージ的にさほど優れているわけでもなく、30年の熟成によりスティル・ワインならレベルの高いものでないと飲み頃は過ぎております。しかしハイ・クラスの30年物古酒となるとお値段も高額となります。元々長期熟成を考慮して造られる甘口ワイン(リヴザルト、バニュルス、貴腐など)などはお値段も古酒としてはお手頃で、品質劣化にもめっぽう強く安心です。
1980年の降水量 | 341mm(平年の89%) |
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1980年の積算温度 | 3051(平年の96%) |
30℃以上の日数 | 9日 |
収穫日 | 10/6日頃~11/18日頃まで |
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