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1957年のワイン・ヴィンテージ(昭和32年)ですが、フランスのワイン産地全域においてパッとしません。特に商業的にフランスワインの中心である「ボルドーの赤」は、全産地の中でもっとも評価が低い産地となりました。
まずボルドー赤ワインの1957年(昭和32年)は、雨量こそ多くなく、特段雨被害に見舞われたわけではありません。しかし気温が低く、春先から収穫期までの累計温度が3043℃と平年比96%と物足りません。夏本番でも、30℃以上を記録した日数は15日間と、日照量不足が足を引っ張る形となりました。
スコアは20点満点中10点と低レベル。フランス全ワイン産地の中で、ボルドーの赤(カベルネ・ソーヴィニヨン&メルロ)がもっとも残念な作柄となったのです。
対し、甘口白ワインの銘醸地ソーテルヌとバルサックから生み出されるセミヨン種は、ボルドー全体に対し相対的には良好で15点。絶対値としては凡庸ですが、1957年の中では悪くはありません。
ボルドー辛口白ワインは評価付けさえされておらず、おそらく最低のブドウ生育だったことが想像されます。ただし1957年当時は、ボルドーの殆どのシャトーは赤をメインに生産しており白は造っていませんでした。
1957年はブルゴーニュも凡庸です。赤のピノ・ノワールが20点満点中14点、白のシャルドネが15点と冴えません。繊細なピノ・ノワールとシャルドネからして、今や1957年ヴィンテージのブルゴーニュに価値はありません。
この年、フランスワイン産地でもっともブドウ作柄に成功したのがローヌです。シラー種やグルナッシュ種が対象となりますが、20点満点中16点と、ほぼスタンダードといえるヴィンテージで、全体的に難し目の中で健闘しました。
ロワールとアルザスはともに13点と厳しいヴィンテージ。詳細はわかりませんが、まったくもって低評価の収穫年であったことは確かです。
このように、甘口白、ブルゴーニュ白、ローヌを除くと至って残念なヴィンテージという評価になってしまいます。ただし、ヴィンテージチャートは各機関によって評価にバラツキがあるもので、事実当店もヴィンテージチャートをまとめ上げるときに、まったく異なる評価がゴロゴロしていることに戸惑いました。特に1957年のように、古い年号の情報は信頼性に欠けます。
またヴィンテージの評価とは、あくまでもブドウ作柄評価です。決してワインの出来とイコールとはいいきれません。事実、偉大なグレート・ヴィンテージであっても、お世辞にも高品質とはいえないワインは産まれますし、オフ・ヴィンテージといわれる残念な収穫年であっても、優れた生産者からは感嘆とさせられる素晴らしい作品が産まれるものです。
1957年のワインを生まれ年ワインとしてプレゼントに贈られるなら、品質劣化に優れる甘口ワインしかありません。ヴィンテージ評価的に劣り、なおかつ50年を超える熟成期間により、スティル・ワインならほぼ全銘柄が飲み頃を過ぎ、「終わった」状態であることが予想されます。この年のブドウからして、例え長期熟成に向くボルドーの1級やスーパーセカンズのような高級ワインであってもそれは同じです。
ヴァン・ドゥ・ナチュレといわる製法で造られるリヴザルトやバニュルス以外、味わいを楽しむことはできないでしょう。
1957年の降水量 | 371mm(平年の96%) |
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1957年の積算温度 | 3043(平年の96%) |
30℃以上の日数 | 15日 |
収穫日 | 10/1日頃~10/12日頃まで |
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